昨年の10月に話題となった食料品の値上げラッシュ、しかしその後も値上げの波は続いており、年を明けてなおたびたび値上げのニュースが聞かれます。
こんなときこそ力になってくれるのが業務スーパーです。
大手メーカーが値上げしても、業務スーパーでは値上げに至っていないものが少なくありませんし、そもそもが安いので「値上げしてもまだ安い」ということも十分あります。
そこで業務スーパーで値上げを迎え撃つ「買い溜めできる商品」や、今後「業スに切り替えるべき商品」を紹介していきます。
※価格はすべて税込です。店舗によって商品の取り揃えや価格が異なる場合があります。
目次
買い溜めした食料品3選
常温保存できて特に「買い溜め」にも向いている商品について、実際に2023年1月現在の価格とともに紹介します。
ホットケーキミックス 1㎏ 286円
≪執筆者撮影≫
昨年から小麦の値上げが始まっており、2023年は1月からプレミックス(ホットケーキミックスやお好み焼き粉など)が大手メーカー各社で値上げとなりました。
日本で使われている小麦の多くは外国産であるため、円安の影響を大きく受けています。
昨年4月に小麦粉そのものの値上げがあり、その影響がプレミックスにも及んだ形です。
実際にスーパーに行ってみてもこれまで100円台で買えていた日清製粉ウェルナのホットケーキミックス(400g)が227円になっていました。
一方、業務スーパーのホットケーキミックスを購入してみたところ1㎏ 286円でした。
100gあたりの価格は日清製粉ウェルナが 56.8円、業務スーパーが28.6円で、業務スーパーのものは半額以下です。
業務スーパーの商品について過去の価格を調べてみると、2022年には267円でわずかに安かったようです。
しかし、業務スーパーのホットケーキミックスは常時値段が上がったり下がったりしており、店舗によってもまちまちなので、この程度なら値上がりと明確には言えません。
とはいえ、今後も円安はしばらく続きそうですし、値上げを見越していつもより少し多く購入しておくのがおすすめです。
圧搾純正胡麻油 1650g 1618円
≪執筆者撮影≫
昨年、原材料および製造時にかかる燃料費の高騰などによって春・秋にも行われた胡麻油の値上げが年明け以降も続くと発表されています。
私が長年愛用している業務スーパーの大容量「圧搾純正胡麻油」も、昨年初めに買ったときには1,200円台でしたが、今回購入すると1,618円まで値上がりしていました。
食料品値上げの中でもかなり値上げがスピーディーで値上げ幅が大きい印象です。
「胡麻油なんてあんまり使わないし買い溜めは必要ない」と思われるかもしれませんが、胡麻油は油と調味料、2つの使い道があるので意外と使用頻度の高い油です。
私は実際にこの「圧搾純正胡麻油」を何本も使ってきましたが、冷暗所に置いておけば1年以上使っても香りがしっかり残りおいしさはほとんど変わらないと感じました。
業務スーパーの「圧搾純正胡麻油」はSEIYUのプライベートブランド「みなさまのお墨付き」と同じメーカーが作ったもので中身はほぼ同じだと思われますが、SEIYUが400g 581円(145円/100g)に対し、業務スーパーの大容量のものは1,650g 1,618円(98円/100g)なので圧倒的に安くなっています。
小さいのを買ってもすぐなくなってしまうと感じているのなら、ぜひこれを機に大容量にチャレンジしてみてください。
直輸入ワイン 526円~
≪執筆者撮影≫
2023年3月からサントリーやアサヒ飲料などで輸入酒類の値上げされると発表されています。
ワインに至っては値上げ幅が3~54%とされており、お酒をよく飲む方々にとってはかなり心配なのではないでしょうか。
ただ一方でワインなどある程度度数の高い酒類は開封さえしなければ常温で長い時間保存することができますので買い溜めに向く商品と言えます。
そこで、おすすめなのが業務スーパーの直輸入ワインです。
業務スーパーのグループ会社、神戸物産フーズが直輸入しておりクリスタリンダプレミアムシリーズは赤白ともに526円で瓶ワインとしてはほぼ底値と言っていい価格です。
白は少し薄い印象ですが、赤に関しては後味をしっかり感じるフルボディで飲みごたえがあります。
値段を考えると十分な品質です。
また、業務スーパーには瓶以外にもパウチタイプや紙パックのワインが売られています。
瓶と比べると経年劣化しやすいので注意が必要ですが、日常的に飲む方はぜひ購入を検討してみてください。
業スに切り替えた食料品3選
筆者が業スに切り替えた元々の値段帯が普通のスーパーと比べて安く日常的に使う商品について2023年1月現在の価格とともに紹介します。
大豆製品
世界的に需要が増えており、大豆の価格が高騰しています。
この大豆価格の高騰により2023年2月からタカノフーズが納豆や豆腐など大豆製品の値上げすると発表し、その後4月にもキッコーマンが大豆製品を値上げすると発表しました。
納豆や豆腐などは日常的に使うもので、少しの値上げでも積もり積もって家計に重くのしかかります。日持ちしないので買い溜めすることが難しい食材です。
そこでおすすめなのが業務スーパーへの切り替えです。
業務スーパーの大豆製品について1月時点の値段を見てみると、絹豆腐3パック入りが63円、納豆3パック入り52円でした。
他店ではどちらも100円弱するものですので圧倒的な安さです。
例えば今後業務スーパーが30円値上げしても、他店の現状の価格より安くなります。
大豆の高騰は当分続くと考えられるため、早めに業務スーパーに切り替えておくといいでしょう。
乳製品
ホクレンは2023年4月より加工用の牛乳の価格(加工用乳価)を値上げすることを発表しました。
飲用の牛乳ではないので影響がないように思えますが、今後加工用乳を原料とするバターやチーズなどの値上げが予想されます。
2022年4月に家庭用チーズはすでに値上げされており、今後また値上げとなると買い控えを検討する方も多いと思います。
しかし、特にチーズは自社輸入が強い業務スーパーの得意分野です。
例えばスライスチーズについて比較すると、他店では7枚入り(112g)のものが225円で売られているのに対し、業務スーパーのものは15枚入り(225g)300円です。
元々値上がり前のスライスチーズは12枚入り250円ほどのものが多かった印象なので、値上がり前かそれ以上の安さとなっています。
バターも業務スーパーには業務用の取り扱いがあるため、通常の倍以上のサイズである450gのものを842円で購入できました。
他店では最安のものでお200g430円でしたので底値といって間違いありません。
乳製品は大豆製品よりは日持ちするため、頻繁には業務スーパーに来られない人でも切り替えしやすい商品です。
コーヒー類
2022年秋からセブンイレブンなどでコーヒーの値上げが行われました。
2023年1月にはマクドナルドのプレミアムローストコーヒーやネスレのスティックミックスが値上げされています。
コーヒーの値上げの背景にあるコーヒー豆の高騰はブラジルの気候による不作やベトナムの労働力不足、コロンビアの政治情勢の悪化など原因が多岐に渡ります。
このため、一気に解決し値段が戻ることはないと言えるでしょう。
コーヒーも毎日飲むものですから長期化するとなれば業務スーパーの安価な商品に買い替えることで大きな節約につながります。
業務スーパーのスティックミックスはカフェラテとキャラメルラテの2種類あり、どちらも10包214円です。
今回値上げが発表されているネスレのスティックミックスは値上げ前でも8包200円前後だったので、値上げ後はより業務スーパーのお得度が上がります。
業務スーパーにはこのほかにもたくさんのコーヒー商品の取り扱いがあり、2023年1月現在少なくとも私が行っている店舗ではどれも値上げは行われていないようです。
テイクアウトのコーヒーの値段も上がっていますので、これを機におうちでコーヒーを飲む習慣に切り替えてもいいかもしれません。
情報収集と計画性が重要
食品値上げの要因は様々で、業務スーパーであっても今後値上げしていく可能性は十分にあると思います。
業務スーパーは自社商品が多いこともあり、値上げのスピードは緩やかな印象で、値上げしたとしても他社製品の値上げ前と同価格に感じます。
物価高騰に給与の増額が追い付いておらず家計管理が難しい日々が続いています。
無理なく無駄なく節約を目指しましょう。(執筆者: 岩崎 はるか)