先週は、米国の主要イベントを通過し、ナスダックの年初来高値更新も良い影響となって、日経平均株価も年初来高値を更新。
さらに上昇トレンド継続で、2022年の高値1月5日2万9388円を5月12日金曜日終値2万9388の同値となり、高値では2万9426円をつけて抜けてきた格好となりました。
いよいよ2万9500円を超えるか、そして2021年9月14日につけた3万0795円が意識されはじめました。
騰落レシオが16日連続120%を上回っていることで、売りの圧力も強くなっている分、この上昇がどこまで続くのかが意識されるところです。
目次
チャート分析
チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は、上向きに推移し、株価も5日線を下支えにして週末入りとなっています。
25日線は、上向きで推移しています。株価とも乖離しています。
75日線は、上向きで推移し、4月24日に200日線をゴールデンクロスしてからは乖離を広げながら上向き推移を進行中です。
並び順は、5日25日75日の並び順で、安定上昇の並び順となっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、上向きで推移し、2万7623円処を推移しています。
トレンドライン
長らく意識されてきたBOX上限を5月1日に上抜けし、更に、2022年8月19日から22日に空けた窓を埋めた場面でしたが、この窓の開いていた水準28800円~28900円が節目として機能し、5月8日の押してくる場面では、安値2万8931円と埋めることなくこの位置で反発しました。
今後もこの窓が重要な節目として意識されそうです。
先週5月8日からは小さな三角持ち合いを作る形で推移し、金曜日にこの三角持ち合い上放れとなりました。
上には心理的節目の2万9500円、下には4月28日と5月1日の窓埋めが意識されるところです。
一目均衡表
とても強い形となっています。
基準線と転換線も上向きで、日々線は雲から大きく乖離し、雲の機能を果たせていないほどの強さを見せています。
遅行線の位置も青天井でどこまでも上へ向かっていける位置となっていて、金曜日には天天となっています。
この強さの中で、気になるところとしては、2営業日後に天底となる可能性もあり、この天底で一旦上昇から押し目に入る可能性が考えられるところです。
ボリンジャーバンド
バンドが広がり始めました。
株価は+2σと+1σを推移し、4月14日から上昇トレンドとして推移してきました。
この先、+2σに再び近づき上昇に向かうと、強いボリンジャーウォークとなりますが、バンドが広がっていることから、ここから波打ち、再び横ばいの動きへと変化していくことも考えられるところです。
スローストキャスト
強さを見せ、買われすぎゾーンを下回ることなく横ばいで推移しています。
この強さがどこまでキープされるのか、いつ買われすぎゾーンを割ってくるのかに注目です。
MACD
引き続き上昇トレンドを推移しています。5月に入ってからは、MACDとシグナルがクロスすることなく強気で推移し、ヒストグラムも陰転することなく強さを見せています。
次回の新月は5月20日、満月は6月4日ストロベリームーンです。
総合判断
「いつ押すのか?」押し目探しの1週間となりそうですが、金曜日のSQが2万9235円で、終値が2万9388円と、SQ値よりも高く終え、週末入りとなったことで、週明けの月曜日の展開が、今後の値動きに左右されそうな場面ですので注意深く確認していきたいところです。
アノマリーとして、月曜日もSQ値の上となったら、しばらくの間は、SQ値の2万9235円がサポートとなります。
反面、強く上昇してきた日経平均株価は、月曜日の決算発表614社を終えると、その後はイベント通過の落ち着く雰囲気となる為、材料出尽くしの一服となる可能性もあります。
週末はG7広島サミットが開催され、政治的背景からの経済面での影響があるのか、ないのか、見定めとなりそうです。(執筆者:AFP、FP2級 城 晶子)