4年9か月間使ったので当然ではありますが、Androidスマートフォンの調子が悪くなりました。
前回の買い替えでは苦労した覚えのない事態が発生し、キャッシュレス生活が大幅に変わったことを実感しました。
キャッシュレス派が大事なスマホをどう買い替えたか、そして想定外の手続きがいかにあったかを紹介します。
目次
スマホの経年劣化と新端末の検討
従前のAndroid端末には、こんな症状が増えていました。
・ バッテリー発熱
・ タップしても反応がない
・ 反応がないため、ポイントカードを提示できない
・ 反応がないため、QRコード決済で支払えない
発熱は電源を切って放置すると収まる程度ですが、オフのままにしておきづらいこともあります。
典型的なバッテリー劣化の症状です。
キャッシュレス分野でもささやかな実害が出ていました。
再起動すれば直りますが、支払い時に店員さんと、後ろに並ぶ人たちからのプレッシャーを考えたらそれは不可能です。
どこかで買い替えを決断すべき状況でした。
安く買うための検討事項
iPhoneであれば、バッテリー交換も選択肢でしょう。
ただAndroidの場合、新しい端末のほうがコスト的にも安く済むことが多いと思われます。
買い替えの優先事項は、筆者の場合「安く」です。
筆者はカメラ、画素等の性能、容量等については無頓着です。
ただしパソコンと同様、OSのあまり古いものはよくないと考えています。
条件を満たし安く買う方法として、大きく2種類を検討しました。
・ MNP(キャリア乗り換え)でキャンペーンを利用して、新品の端末を入手する
・ SIMフリーのリユース品を購入する
現在、端末が安く手に入るMNPのキャンペーンが見つけられず、結局秋葉原にリユース端末を買いに行きました。
筆者はahamoユーザーで特に不満もありませんが、お得なきっかけがあれば乗り換えてもいいと思っています。
実際に売り場に行き、心動かされることもありました。
「Yモバイルに乗り換えると、端末価格2万円引き」とあったためです(2年縛り)。
結局は、端末自体安価なものを買ったので、乗り換えはやめました。
SIMフリー端末購入
リユース品のSIMフリー端末、大部分はiPhoneですが、秋葉原ならAndroidも選べる程度の十分な数があります。
キャッシュレス界ではこのところ、タッチ決済の使えるカードも増え、すっかりAndroidが盛り返しました。
結果、安いほうに手が伸びます。
決定的な選択事由までにはなりませんが、「au PAYのSuica」「楽天ペイのSuica」等、Androidのみのサービスもあります。
1万4,000円弱で、国産のリユース端末を購入しました。
B品ということでキズありですが、見てもわからない程度です。
安くてもAndroid12です。
ネットのレビューはかなり悪い製品ですが、ゲームをするわけでもないので気になりません。
SIMフリー端末は、従来のSIMカードを差し込むだけですぐに使えます。
データ移行も、古い端末とつないで、ただちに完了しました。
筆者はタブレットもリユース品を購入し、外出時の仕事に使っています。
SIMのない最低限の機能のため苦労することもありますが、パソコンより軽い点は快適です。
端末入れ替え後のキャッシュレス手続き
データ移行の完了に伴い、キャッシュレス関連のアプリは古いものがすべてインストールされていますが、すべてを使える状態にするのはなかなか面倒でした。
電子マネーの移行
5年前になにをやったかを思い出し、電子マネーについてはケアしておきました。
といっても、残高があるのはモバイルSuicaだけでした。
おサイフケータイアプリを起動して残高を預かってもらい、新端末側ではアプリを開いて返してもらうだけです。
実質電子マネーであると理解している、三井住友カードの「Vポイント」(Vポイントアプリへのチャージ分)は、調べたところ手続き不要とのことでした。
残高ゼロだったのでnanacoは放置してしまったのですが、これも手続きが必要でした。
新しい端末で「機種変更手続き」を迫られています。
nanaco一体型のセブンカード・プラスがあるので、このままnanacoモバイルは封印することにしました。
無効になるタッチ決済
なまじ新端末にアプリがそろっているため、どのアプリが使えて、どれが使えないか判別困難です。
端末購入翌日、いつものように使ってみてわかりました。
スマホのタッチ決済、iD、QUICPayについては、すべて無効です。
改めてGoogleウォレットから追加が必要でした。
とりあえず三井住友Oliveゴールドの現物を持っているので、これで決済しています。
このような際には、カード券面も重要だと再確認しました。
ポイントカード、QRコード決済がすべてログアウト
平常時でも、QRコード決済やポイントカードを提示しようとすると、ログアウトされてしまっていることがあります。
端末を入れ替えた以上、このぐらいの手間はやむを得ません。
ただ共通ポイント4種類、QRコード決済5種類を使っているので、なかなか面倒です。
さらに、クレジットカードの紐付けも無効となり、やり直しです。
イオンのAEON Payなど、WAONポイントの紐付けも無効になっています。
モバイルSuicaもあらためてログインしなければなりません。
すぐ使えたのはLINE Pay
連絡用にLINEをログインしただけで、LINE Payは従前のまま使えました。
2枚セットしたクレジットカードもそのままです。
他には、松屋モバイルオーダーアプリが、三菱UFJカードと紐付いたままでした。
古いスマホの使いみち
役目を終えた旧端末ですが、下取りに出しても二束三文ですし、もう少し活用することにしました。
SIMカードがなくなった端末も、次の役割ならまだ果たせます。
・ Wi-FI接続時に音楽プレイヤーとして活用
・ タブレットのWi-FIが切れた際に、テザリングで接続する
・ タブレットを充電する予備バッテリー
自宅にはWi-Fiがあるので、音楽を聴くのには役立ちます。
テザリング接続は、スマホ本体がWi-Fiにつながっていなければならない以上、極めて限定的な使いみちです。
それでもタブレットのWi-Fi接続が切れた際、つなぎの役には立ちます。
それから、予備バッテリーとしてです。
外で仕事する筆者ですが、コンセントのないカフェでも、予備バッテリーがあればタブレットが多少持ちます。
スマホをバッテリーとして活用します。
CタイプをUSBに変換するアダプタ(購入したほうのスマホについている)を付け、USBからBタイプをタブレットに刺してやると、充電できます。
劇的な効果まではありませんが、フル充電したスマホで、残り50%になったタブレットのバッテリーを70%に戻すことはできました。
キャッシュレス派とスマホは切り離せない付き合い
頻繁に買い替えることはないスマートフォンですが、切り替えてみるとキャッシュレス派がいかにこの端末に依存しているのか、よくわかります。
買い替えのタイミングでアプリの整理もできそうです。
手続きの手間を考えると、カード券面などの、スマホを使わないキャッシュレスが便利だと実感しました。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)