ネットには良い情報も悪い情報もあふれ返っており、本当に信じられるかどうか、判断する能力が必要です。
特にマネーについて調べるときは、間違った情報を信じると損する可能性もあるため注意してください。
今回は、間違ったマネー情報が拡散された事例と、著者が考える嘘・デマ・紛らわしい情報を見分けるコツを紹介します。
目次
間違ったマネー情報が拡散された事例
先日、X(旧Twitter)で以下の投稿が話題になりました。
さよならPayPay、今までありがとう
9月からペイペイチャージに2.5%の手数料がかかります。月あたり1度だけは手数料無料ですが、2.5%は暴利です
みなさんも、「知らないうちにPayPayから手数料を取られてた」とならないようお気をつけください
≪引用元:X(旧Twitter)≫
上記の投稿は事実のように見えますが、実際には「半分間違い」です。
実際のところPayPayで2.5%の手数料がかかるのは、「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」で月に2回目以降のチャージのみとなります。
銀行チャージやPayPay後払いによるチャージは、今まで通り手数料は発生しません。
ですが上記の投稿では、あたかも全てのチャージが2.5%の手数料がかかるような書き方をしています。
PayPayは正しく使えばお得ですが、この間違った情報を信じてPayPayを使うのを辞めてしまうのはもったいないと思います。
不安になった人はまず落ち着いて、
- 発信者はどんな人物なのか?
- ここまでの暴利なら、なぜ今まで話題にならなかったのか?
と疑う癖をつけてみてください。
SNSで嘘を見分けるコツ3選
X(旧Twitter)で間違いが拡散された事例を紹介しましたが、実際のタイムライン上には似たような紛らわしい投稿がたくさんあります。
フォロワーが数万人いる場合でも、ニセモノインフルエンサーは存在するので注意が必要です。
そこで著者が考える、嘘・デマ・紛らわしいマネー情報を発信する人を見分ける3つのコツを紹介します。
1. 断言して不安を煽るような投稿が多い
あたかもそれ以外選択肢がないような、またはそれ以外を選択するのは愚かであるような言い方をする投稿には注意してください。
先ほどのPayPayの投稿も、「暴利です。」「…とならないようお気をつけください。」という突き放した言葉を使い、不安をあおっていると考えられます。
特に投稿された文章に、以下のようなキーワードがあれば要注意です。
・ 断言します。
・ 危険です
・ 今すぐ〇〇しないと損します
一例として、
「断言します。銀行貯金は金利が低くて危険です。今すぐつみたてNISAでS&P 500を買わないと損します。」
といった投稿です。
確かに銀行預金は金利が低いですが、それにしてもあおりすぎているように感じます。
タイムマシンで未来を見てきた人でない限り、絶対に儲かる投資は存在しません。
断言する人たちに惑わされないよう、多種多様な情報を収集する癖をつけましょう。
2. トレンドのキーワードを全く関係ない話題で使っている
X(旧Twitter)のトレンドに登っているキーワードを、全く関係ない話題で使っている投稿を見かけたら注意してください。
一例としては、とある芸能人「〇〇さん」の結婚ニュースがトレンドに上がっている場合、
のように、結婚とは関係ない話題に持って行くような投稿です。
このような人は、トレンドを利用してインプレッション(閲覧)数を稼ぐ目的があります。
最近はX(Twitter)が収益化されたこともあり、トレンドでインプレッション数を稼ぐ投稿が増えています。
トレンドを全く関係ない話題に使ってまでインプレッション数を稼ぐような発信者は、信頼しないほうが良いでしょう。
3. 投稿者を褒め称えるようなコメントが異様に多い
ニセモノインフルエンサーのコメント欄は、有名人でもないのに、投稿者を異様に褒め称えるようなコメントが多い場合があります。
一例としては、以下のようなコメントです。
「〇〇(投稿者)さん!素晴らしいです!」
「〇〇(投稿者)さん!いつも役に立つ情報をありがとうございます!」
「こんなすごい情報があるなんて!今日から今すぐ実践します!」
質問や雑談、共感するコメントであれば問題ありませんが、異常に称賛が多ければ注意してください。
この場合、考えられるのは以下の2パターンです。
- 投稿者が何度も不安になるような投稿を繰り返した結果、盲信する信者が増えた
- フォロワー同士でリプライし合うことで自分のアカウントへの流入を狙っている
どちらにせよ、関わらないほうが賢明でしょう。
マネーに関してはいつも落ち着いて情報を判断する必要があり、誰かの言うことだけを盲信すると、投資詐欺など重大な被害に合う可能性があります。
フォロワーとのやり取りも注目して、違和感があれば情報の信頼性を疑ってみてください。
ネットの嘘情報に騙されないために
信用してはいけないニセモノの見抜き方を紹介しましたが、X(旧Twitter)やネットで情報を集めるのは悪いことではありません。
その際、偏った情報ばかりにならないよう、マネーに関して調べる際は以下のことも意識してください。
・ 誰か1人を盲信しない
・ 発信された情報が事実か、公式サイトなどで確認する
・ ネット以外に、書籍・新聞など多くの媒体で調べる
・ 人とオフラインで直接話して情報交換する
不安をあおるような情報に惑わされず、1度疑ってみて見極める癖をつけましょう。(執筆者: 西本 衣里)