NTTドコモ調べによると、ゴールドカード保有者の6割が年収400万未満だそうです。
実益のため持っている人が大部分です。
ゴールドカードユーザーであることを他人に誇れる時代ではありません。
それなのに、10年以上前に作ったゴールドカードを大事に使い続け、毎年1万1,000円の年会費を支払い続けている人もまだまだ多いのではないでしょうか。
もはや誇りようのない有料ゴールドカードを手放すのがおすすめです。
ゴールドは年会費無料で使えるものがいちばんです。

従来型のゴールドで満足していたら、大きく損をしています
どんなクレジットカードを持とうが、選んだ人の自由です。
自慢のカードにケチを付けられたと感じる方もいらっしゃるとは思います。
それでも、現代における通常ゴールドの年会費との見合わなさは、もはや見過ごせないところまで来ています。
解説します。
断捨離が望ましいカードの種類
この記事で断捨離をおすすめするゴールドカードの特徴です。
・ 年会費が有料(5,500円~1万1,000円)
・ 携帯キャリア系ゴールドについては、得られるリターンをきちんと計算しているなら断捨離の必要はない。ただし、ahamoユーザーにとってのdカードGOLDなどやはり無価値
・ ゴールドならではのサービスは、次の程度
空港ラウンジ、海外旅行傷害保険、情報誌、宿泊優待、レストラン優待
・ スタンダードカードに比べて、還元率が特に高いわけではない
・ それどころか、無料ゴールドのほうが還元率が高い
有料ゴールドも、憧れの実現でなく、年会費に見合うサービスを得られればまったく構わないのです。ですが、無料で持てるゴールドに比べ、いかほどの価値があるか、非常に疑問に思います。
今や誰もカード券面を見てくれない
ゴールドカードユーザーにとって見逃せない時代の変化があります。
キャッシュレス決済が大きく進化したことです。次の通りです。
・ スマホ決済の流行と利便性向上
・ Wポイント等、カード直接決済より有利な決済手段が増えた
・ カード直接決済の場合も、利用者自身が端末を操作するのが普通
つまり、高グレードのカードを他人に見せつける機会が大きく消滅しているのです。
もはや、利用者がなんのカードを支払原資にしたのか、店員が把握していませんし、興味すら持ってくれません。
それに色だけなら無料ゴールドも同じです。
こんな時代になってなお、「ある程度格の高いカードでないと恥ずかしい」と考えるカードホルダーは、完全に時代から取り残されています。
ゴールドカードは無料に限る
筆者は3枚ゴールドカードを持っていて、すべて年会費無料です。
・ 三井住友Oliveフレキシブルペイゴールド
・ エポスゴールドカード
・ セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード(年1回の利用で無料)
その他、無料で使えるゴールドには「SAISON GOLD Premium」があります。
三井住友Oliveは現在年間100万円利用の修行中であり、来年には永年無料になります。
Oliveは銀行一体型ですが、三井住友ゴールド(NL)でもほぼ同等です。
インビテーションで得たエポスゴールドカードは、最初から年会費永年無料です。
最後のセゾンゴールドアメックスは、特殊なインビテーション(現在も実施中)によるものです。
年間一度もカードを使わないと1万1,000円取られる点だけ、気をつけないとなりません。
さて、この3枚にステータスなど感じたことはありません。
最初の2枚については、年会費無料で還元率1.5%(年間100万円利用の場合)という圧倒的なパフォーマンスに惹かれているわけです。
セゾンゴールドアメックスも、毎月「セゾン・アメックス・キャッシュバック」で利益を得るために申し込んだものです。
あらためて、従来ゴールドとこの3枚の性質とを比較してみます。
・ 有料ゴールド … 年会費が1万1,000円であり、年会費相応の価値が見積もりづらい
・ 無料ゴールド … 還元率が高く、価値の見積もりが容易
この状態で前者を選んでいる方に、警告したいわけです。
三井住友カードを例に取ると、従来型のゴールドもまだあります。
しかし、ゴールド(NL)を選ばず、わざわざ従来型のゴールドをこれから選ぶ人は非常に少ないでしょう。
実際に、従来型の露出もどんどん減っています。
有料ゴールドのサービスは年会費に値するか?
高額の年会費を支払うゴールドのサービスを見てみます。
この程度です。
・ 国内空港ラウンジ
・ 海外旅行傷害保険
・ 宿泊優待、レストラン優待
・ 会員情報誌
空港ラウンジ
空港ラウンジは、お金を払って使おうとすると1,100円取られるのが普通です。
出張で10回使って、元を取ったと考える方もいるでしょう。
もっとも、筆者の持つ3枚の無料ゴールドでも入れます。
個人的には、このサービスにはもはや興味を感じません。
海外旅行傷害保険
海外旅行傷害保険は、旅慣れた人、海外出張の多い人には重要なサービスです。
年会費無料のゴールドは、エポスを除いてやや補償額(現地での療養費が大事)が低くなりますから、従来型がいいと思うこともあるでしょう。
しかし今やゴールドの海外旅行傷害保険は利用付帯(旅行代金を事前にカードで支払う)が大部分です。
ご自分のカードで旅行代金を決済するか、あるいは出発空港までの鉄道、バス代をカード決済しないと適用されません(楽天カードやプロパー・アメックスは旅行代金を決済しないと対象外)。
そして、特に未成年の子供のいる家族旅行の場合、どのみち別途お金を出して保険に入る必要があります。
従来型のゴールドの海外旅行傷害保険は、どんどん時代に見合わなくなっています。
年に1回海外に行くかどうかというご家庭では、ゴールドの年会費より、充実した補償の海外旅行傷害保険にお金を出して加入するほうがむしろ安上がりです。
宿泊優待、レストラン優待
今でもこうした優待を活用されている方もいるでしょう。
ただ、年会費に見合っているかどうかは、相当に疑問です。
そして宿泊もレストランも、今では優待の入口が多様化しました。
無料で使えるサイトで安く飲食する方法が無数にあるのに、割引のために高い年会費のゴールドを持つ必要性は大きく薄れていると考えます。
これがプラチナカードであれば、「レストラン1名無料」というわかりやすい特典が多くのカードについています。
比較すると、ゴールドの優待は極めて漠然としています。
会員情報誌
有料ゴールドの会員には、まだ情報誌が送られてきているのではないでしょうか。
内容は充実していますし、チケットサービスの案内もあって楽しみにしている人も多いでしょう。
ですが、この雑誌に年会費相当の価値があるでしょうか。
有料ゴールドの時代は終わった
人さまが気に入っているカードについて、「もったいないから解約しましょう」と声を掛けるのは余計なお世話に違いありません。
そうだとしても、現在の有料ゴールドの置かれた状況、もはや見過ごせないと思います。
プラチナに進むのもいいのですが、できれば無料ゴールドをおすすめします。