食費の価格高騰が止まりません。
円安傾向の高まりや、燃料費の高騰などさまざまな要因によって、段階的な食料品の値上げがなされています。
5月にもオリーブオイルを始めとする多くの品目で大幅な値上げとなりました。
値上げの嵐の中、少しでも食費を抑えたいとお考えの方は少なくないでしょう。
そんな中、プチプラ価格の100円ショップの食品は、食費のコストダウンにひと役かってくれるのでしょうか。
一般的には「100円ショップの製品は少量のため割高」と言われます。
それは本当でしょうか?
今回は、100円ショップダイソーの価格と、大手スーパーの価格を調査・比較してみました。
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ダイソーは食料品値上げの救世主となるか!?
少量の代わりに低価格の100円ショップの食料品は、大手スーパーの価格と比較してコストメリットがあるのでしょうか。
今回は100円ショップで購入できる食品の中でも、調味料などを中心にいくつかの商品を、大手スーパーA社の某店にて調査し、ある日の価格と比較してみました。
商品は同メーカーのものがあれば、同メーカーのものを比較しています。
ただし、同メーカー・同名製品であっても、エネルギーなど成分などを比較した結果、微妙に違う場合がありました。
よって完全な同製品の比較ではない場合もありますので、あらかじめご注意ください。
また容量・数量はなるべく近いものを選択し、比較しました。
それではチェックしてみましょう。
1. ごま油→ダイソーLOSE
ダイソー:日清オイリオグループヘルシーごま香油50g/税抜き100円/1g当たりの値段2円
A社:日清オイリオグループヘルシーごま香油130g/税抜き198円/1g当たりの値段約1.52円
値上げの続く油類の中から、ごま油をチェックしてみました。
残念ながら、ダイソーは1gあたりの価格では底値とはいきませんでした。
倍量で販売されているスケールメリットがどうしても大きそうです。
2. 塩昆布→ダイソーLOSE
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ダイソー:くらこん塩昆布北海道21g/税抜き100円/1g当たりの値段約4.76円
A社:くらこん減塩塩昆布47g/税抜き198円/1g当たりの値段約4.21円
ダイソーでは赤いパッケージが印象的な、21gの製品が販売されていました。
こちらも残念ながら、ダイソーが勝利とはならず。
3. ソース→ダイソーWIN
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ダイソー:イカリウスターソース、とんかつソース250ml/税抜き100円/1ml当たりの値段約0.4円
A社:イカリウスターソース、イカリとんかつソース500ml/税抜き248円/1ml当たりの値段約0.496円
こちらは、ダイソーの勝利という結果になりました。
倍量であっても、ダイソーの方がコスパ◎という結果に。
こちらどちらも、イカリ社のソースですが、HPで500ml入りの製品と詳細を確認したところ、ダイソーで販売されていたものとは微妙に栄養成分表示などが異なっていました。
4. パックごはん→ダイソーWIN
ダイソー:サトウのごはん銀シャリ200g/税抜き100円/1g当たりの値段約0.5円
A社:サトウのごはん200g/税抜き168円/1g当たりの値段約0.84円
サトウのパックごはんは、A社で販売されている製品の方はブランド米を使用しているなどの違いがあったものの、価格はダイソーの方が安いという結果になりました。
またサトウのごはんに関しては、3つセットのものは税抜き438円で販売されており、なんと3つセットよりもよりもダイソーの方が安いということに。
使用されている米の種類などが違うとはいえ、これはなかなかうれしい結果です。
パックごはんは防災用備蓄のローリングストックなどにもおすすめですので、安く購入できるのは嬉しいですね。
5. 料理酒→ダイソーWIN
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ダイソー:料理専用和風壱番料理酒醸造調味料400ml/税抜き100円/1ml当たりの値段約0.25円
A社:日の出料理酒400ml/税抜き188円/1ml当たりの値段約0.47円
ダイソーはかなりのお得価格という結果になりました。
こちら2品はどちらも兵庫県のキング醸造株式会社の製造です。
日の出料理酒についてはお使いになったことのある方も多いのでは。
そんなキング醸造株式会社の作った料理酒が、ダイソーで販売されています。
この2品はアルコール度数なども違い、別の製品です。
有名メーカーの製品がダイソーでお得に買えるというのはかなりうれしい情報ですね。
6. マスタード→ダイソーWIN
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ダイソー:日本ハムシャウエッセンマスタードマイルド40g/税抜き100円/1g当たりの値段約2.5円
A社:日本ハムシャウエッセンマスタードマイルド40g/税抜き128円/1g当たりの値段約3.2円
ウインナーソーセージを食べるときに欠かせないマスタード。
こちらもダイソーの方がお得という結果に。
こちらのマスタードは、ウインナーなどのお肉売り場で「ついで買い」をすることが多いのですが、ダイソーで買った方がお得になるようです。
7. 小麦粉→ダイソーWIN
ダイソー:ニップンハート小麦粉300g/税抜き100円/1g当たりの値段約0.33円
A社:日清製粉ウェルナフラワーチャック付500g/税抜き198円/1g当たりの値段約0.40円
こちらは調査日当日、筆者が調査した店舗では、容量の近い製品は別会社のものしかありませんでした。
よって、別社の製品と比較しています。
ダイソーで販売されているニップンの小麦粉に、1gあたりの価格は軍配があがりました。
小麦粉は害虫などの心配もあり、こまめに買って使い切りたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
そんな場合にはダイソーも十分選択肢に入ります。
8. コンソメ→ダイソーLOSE
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ダイソー:味の素コンソメスティック5.3g5本入り/税抜き100円/1本当たりの値段約20円
A社:味の素コンソメ7個/税抜き138円/1個当たりの値段約19.71円
こちら、筆者が調査日にチェックしたダイソー店舗では、コンソメは顆粒のスティックの販売のみでした。
A社で販売されていたコンソメは、顆粒ではなく固形のものです。
こちらの製品は、スティック1本につき300mlのお湯が使用の目安なので、キューブタイプと同じと考えて計算しています。
こちらは残念ながらわずかな差でA社の勝利、という結果に。
9. わさび→ダイソーLOSE
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ダイソー:S&Bおろし生わさび風味推薦43g/税抜き100円/1g当たりの値段約2.33円
A社:S&B本生43g/税抜き178円/1g当たりの値段約4.14円
A社:A社PB品おろし生わさび43g/税抜き98円/1g当たりの値段約2.28円
S&B製品に限定すると、ダイソーで販売されていたわさびの方がA社よりも1gあたりはお得、という結果になりました。
しかし、A社PB品のわさびはかなりお得な価格で販売されており、計算してみるとわずかにPB品の方がコスパ安、ということに。
A社の勝利となってしまいました。
ちなみにダイソーで販売されていたS&B製品は、風味推薦シリーズです。
ボトル商品に中心に意外とダイソーが健闘した
価格の高騰が相次ぐ中、今回はダイソーの調味料を中心とした食品について
ダイソーと大手スーパーA社の製品について、同種製品で容量の近いものの価格をチェック。
1g、1ml、1個あたりの値段で比較しました。
その結果、筆者が調査した日のデータでは、
ごま油→ダイソーLOSE
塩昆布→ダイソーLOSE
コンソメ→ダイソーLOSE
わさび→ダイソーLOSE
ソース→ダイソーWIN
パックご飯→ダイソーWIN
料理酒→ダイソーWIN
マスタード→ダイソーWIN
小麦粉→ダイソーWIN
という結果に。
大手スーパーA社と比較したところ、やはり多くの製品ではダイソーは苦戦。
特に容量が小さ目の製品はなかなかダイソーの方がお得、という形にはなりませんでした。
ただし、料理酒やソースなどのボトル調味料は勝利という結果に。
ダイソーでお得に食費を抑えたい場合は、比較的容量の大きい製品の方がお得、になりやすい、という傾向があると言えそうです。
「ダイソーの食品は小さいから割高なんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、実はダイソーの方がお得な場合も。
「家族が少ないから少しでいい」「賞味期限が切れる心配から、小さ目サイズをこまめに使い切りたい」という方には、ダイソーの食品も選択肢の1つとしてはおおいにアリです。
そしてダイソーの食品には、大手メーカーの製品も多数。
いつも食べなれているあの商品がプチプラで手に入るかもしれません。
もちろんダイソーの価格が一定であるのに対し、大手スーパーの値段は変動します。
またダイソーは商品の入れ替わりが激しく、売り切りの場合がある、といったデメリットもあります。
それぞれの良いところを上手に活かし、お得にお買い物をしましょう。
情報は調査時のものであり、製品内容やデザインなどが変更となっている場合があります。
なお店舗により取扱の内容は異なりますので、お求めの際には事前にご確認ください。