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健康保険料が安くなることも 自分に合った健康保険組合を見つけよう

保険 生命・医療保険
健康保険料が安くなることも 自分に合った健康保険組合を見つけよう

物価高に対抗すべく一生懸命お仕事をしても、気付けば圧し掛かってくる保険料。

筆者も新たに届いた国民健康保険料のお知らせを見てガックリ来たところです。

フリーランスであるため「何かできる事はないか」と調べたら出てきたのが「健康保険組合」です。

今回は自身の理解を深めつつ、意外と知られていないこの制度についてメリット・デメリットを交えて紹介します。

健康保険料のしくみ

会社勤めの方の場合は原則「社会保険=健康保険」が制度として適用され筆者の様な自営業者・個人事業主等の場合は多くの方が「国民健康保険」に加入します。

健康保険の場合、保険料率は都道府県ごとに設定されており、例えば東京都であれば9.98%を月額報酬に乗算し、会社・社員で折半した金額が保険料となります

頑張って働いて収入が増えても、この計算式であれば保険料が自動的に増えてしまうので「安くならない」仕組みとなるのです。

「安くならない」仕組み

≪画像元:freee

運営母体は「健康保険組合」と「全国健康保険協会(協会けんぽ)」などがあり、その違いは会社の事業規模。

「健康保険組合」は常時700人以上の従業員がいる事業所や同種・同業で3,000人以上従業員が集まる事業所が、厚生労働大臣の認可を得て設立する物となり中小企業の場合は協会けんぽを利用する事となるのです。

公務員や私立学校職員など一部の職種の方であれば共済組合に所属することとなります。

≪画像元:新宿区(pdf)≫

国民健康保険の場合は収入と年齢によって変動し、都道府県ではなく各自治体が管轄する制度と変わります。

そのため同じ東京都内でも市区町村が変われば微妙に保険料も変わるため計算式は複雑。

目安の早見表や算出するためのシミュレーターを用意している自治体もあるほどなのです。

筆者も住まいがある自治体で設定された国民健康保険料の今年の金額がなかなかのもので、新たな保険料に悩まされていた所です。

自営業者は「健康保険組合」には加入できない?

筆者はフリーランスであるため国民健康保険しか加入できないと思い込んでいたのですが、知り合いのデザイナーが「文美国保」に切り替えたら楽になったと話していて初めて、違う選択肢がある事を知りました。

このような特殊な国民健康保険組合について紹介します。

【1】 文芸美術国民健康保険組合

文芸・美術・映画・写真・編集などのフリーランスが多く所属するのが「文芸美術国民健康保険組合」で、基本的には健康保険の運営をしている団体ですがなんと健康保険料が固定という分かり易さ。

健康保険料が固定という分かり易さ

≪画像元:文芸美術

これは令和6年度時点の設定ですが、前述した国民健康保険の場合収入が増えれば増えるほど保険料も上がってしまうため、保険料が高くなってきたと感じる該当業種の方は一考の余地があるでしょう。

国民健康保険から切り替えるにはまず、加盟している団体に所属する必要があるため「作家」「書道家」「デザイナー」など業種ごとの業界団体に加入し、その後「通称・文美国保」の手続きを進めることとなるのです。

筆者も該当業種の1つであるため試算をしてみて乗り換えるか検討している所です。

【2】 東京食品販売国民健康保険組合

東京都及び関東近郊の飲食店や製造業など「食」に関わる事業を行っている人なら加入できる保険組合です。

こちらも保険料は定期的に見直されるものの定額制で、令和6年であれば2万3,000円/月と分かり易い設定。

東京都民しかなれないの?とお思いですが、主題の団体があくまで東京都にあるから紹介しているのであって、東京以外の地域でお仕事をされている方はご自身の御勤めの地域ごとの食品健康保険組合が存在しますので検討してみてください。

【3】 建設連合国民健康保険組合

建設連合国民健康保険組合

≪画像元:建設連合国民健康保険組合

建設工事現場で働く、大工や職人さんなどの個人事業主を対象とした保険組合ですが驚くべきはその保険料。

なんと19歳以下なら月額8,000円という驚異の安さ!

若い人ほど保険料などにはネガティブな印象を持っていたり高い!と感じるかもしれませんがこれなら安心して利用できるでしょう。

恐らく、他業種に比べて怪我や病気のリスクが高いだけに、健康保険制度を利用しやすいように整備しようという想いから成り立っていると考えられます。

一般的に大工・職人などの業種は成り立てば収入が大きくなる方も多いためうっかり国民健康保険のままで保険料がどんどん上がってしまわないよう検討するメリットがあるでしょう。

その他の職種でも、同様の制度が無いか「健康保険組合 (業種)」と検索してみる事をお勧めします。

意外な業種で業界団体、健康保険組合が見つかるかもしれません

保険組合を利用するデメリット

デメリット (1) 必ず安くなるわけではない

該当業種のフリーランスなら全員お得になるか!と言われるとその方の収入・自治体の保険料率設定・介護保険の有無によっても異なります。

各自治体のホームページやシミュレーターも使い自身の保険料が下がるか必ず検討してください

デメリット (2) 審査が必要な場合がある

各健康保険組合に加入するには該当する業種である事を証明する審査などがある場合があります

開業届や許可通知書、確定申告書面など各団体ごとに設けられた必要書類の提出が必要であるため自身が入りたくても、その組合の会員として不適切と審査されれば加入する事はできません。

デメリット (3) 組合費など別途費用が必要な場合がある

文芸美術国民健康保険組合に入るため、加盟団体にさらに加入して・・・といったステップが必要な場合はまず加盟すべき団体に支払う費用などが別途発生します。

保険組合自体に組合費を納めるケースもあるため保険料だけ見れば、現状の国民健康保険料より安くなっても、トータルで変わらない・むしろ上がる可能性なども考えて計算しましょう。

デメリット (4) 再び切り替えが必要な場合もある

保険料が定額である事は大きなメリットですが、残念ながら事業の売上が乏しく収入が減った場合、むしろ国民健康保険の方が保険料が安くなってしまう場合もあります。

変動制である事は収入が落ちた時にはメリットにもなり得るわけで、該当業種だから保険組合の方が安心と安易にとらえず常に自身の置かれた立場で考えましょう。

自分にあった制度を見つけましょう

健康保険は誰にも必要な制度ですが、少子高齢化が進む昨今その負担はどんどん大きくなってきています。

健康に働けている人ほど負担感を抱いていると思いますので、特に会社勤めではない方達こそこうした制度をうまく利用して少しでも負担軽減に繋がれば幸いです。

《遠藤 記央》
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遠藤 記央

執筆者: 遠藤 記央 遠藤 記央

パフォーマー・俳優としても活動しつつ、イベント企画・運営事務所代表を務めています。新しい事が好きなのでコロナ禍をきっかけにデザイナー、カメラマン、映像編集者、ライターとしても一気に活動を開始し珍しい体験の数々を文章に綴っています。 寄稿者にメッセージを送る

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