※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

【出産費用の“無償化”】2026年めどに政府が方針固める施策 今後の出産環境に変化はあるのか

news news
【出産費用の“無償化”】2026年めどに政府が方針固める施策 今後の出産環境に変化はあるのか

政府は、通常分娩にかかる出産費用の無償化に向けて、2026年を目途に制度設計を進める方針を固めました。これは、少子化の加速が深刻化する中で、出産にかかる経済的ハードルを下げ、子どもを持ちたいと考える人々への支援を拡充する目的があります。

■「出産費用の無償化方針」で起こる変化

現在、日本での通常分娩(正常分娩)は健康保険が適用されず、出産費用は全額自己負担です。

  • 平均出産費用:約50万円前後

  • 一部の病院や個室利用などで60~70万円以上になることも

この負担を軽減するため、現在は「出産育児一時金」として50万円が支給されています。

ただし、ここで重要なのが、実際の出産費用は年々上がっており、50万円では足りないケースが増えているということ。差額分はすべて自己負担となり、数万円~十数万円の出費が発生しています。出産費用の無償化により、出産を予定しているご家庭にとって非常に大きな経済的メリットです。

■節度制度の注目!対象・条件には注意が必要

ただし、制度はまだ準備段階であり、政府は「節度ある制度設計」を進める方針です。
つまり、すべての出産が無条件に無償になるわけではなく、過度な高級プランや不必要なオプションは対象外となる可能性があります。

想定される条件例:

  • 公的医療機関または提携医療機関での出産

  • 妊婦健診や分娩にかかる基礎的な費用部分のみを無償化

  • 高額な個室や特別サービスは対象外の可能性あり

■無償化だけじゃ足りない?出産後の育児にかかる費用もチェック

出産費用が実質0円になれば、初期コストのハードルが大きく下がるのは事実ですが、その後の育児費用も無視できません。

  • ミルク・おむつ・衣類などの月額:平均3万~5万円

  • 保育園やベビーシッターなどの育児サービス費用

  • 教育費(中学~高校で年間30万円以上かかることも)

出産がしやすくなっても、「育てるコスト」が重ければ、少子化対策としては十分とは言えません。今後は育児支援・教育費軽減策とのセット支援が求められます。

■ 今後のスケジュールと注目ポイント

現在は「方針を固めた」段階で、実施時期や対象範囲、申請方法などは今後の国会や予算審議で正式に決定されます。

  • 2025年度以降の制度化が目標と見られる

  • 妊婦健診や出産準備の補助も並行して拡充される可能性あり

■出産費用の“実質0円化”はありがたい施策

今回の政府方針が実現すれば、50万円以上の出産費用がまるごと支援対象となるため、家計へのインパクトは非常に大きく、これから出産を考えているご家庭には心強い制度になります。

出産を無償にすることで、より安心して子どもを産める社会の実現が期待される一方、過度な医療サービスや“高級志向”の分娩プランが増加すれば、国民全体の医療費負担の増加にもつながりかねないという懸念も指摘されています。

このため、政府関係者は「節度ある制度設計が必要」との姿勢を繰り返し示しており、必要最小限の医療行為に基づく適正なコスト管理と、公費による負担軽減のバランスを慎重に取る方針です。

今後の詳細発表に注目しつつ、各自治体や医療機関からの発表に注目です。

《太田 玲世》
この記事は役に立ちましたか?
+0
太田 玲世

執筆者: 太田 玲世 太田 玲世

これまで結婚、出産、子育て、離婚、リストラ、ワーキングプアなど、多様な苦行を乗り越えながら、自分を守るためにたどり着いたのがお金の知識。日々、金融や節約、ポイ活を勉強ながら、子育てが終わる10年後に「FIRE(ファイア)」を目指すシングルマザー。 寄稿者にメッセージを送る

編集部おすすめの記事