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医療保険に「先進医療特約」をつけるべきか?

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 最近の医療保険は、「先進医療特約がついていないと売れない!」とも言われているほど。

 これ、イメージ先行のキライがありますね。
「先進」という言葉がついているので、それだけで新しい印象がある。

 結論からいうと、
「いま入っている医療保険に『先進医療特約』をつけることができるのであればつければいい。この特約をつけることで上がる保険料は月100円程度。
安いですから」

「いま入っている医療保険に『先進医療特約』をつけることができないのであれば、つけることができる医療保険に別途入り直す必要はない。先進医療といっても、極めて限定的な医療技術に限られていますから。実際には先進医療が使われることが少ないために保険料が安いともいえますからね」

 つまりは、どっちでもいい(?)

 先進医療とは、厚生労働省が認定している高度な医療技術132種類(2012年3月1日現在)。
 最新の医療技術がすべて先進医療かといえばそうではないんですね。
 新しい技術のなかでも、国が認めたモノに限られます。

 さらには、実施医療機関も、医療技術ごとに限られています。
 大学病院などが中心。

 先進医療を受けた際に患者が負担する費用は、一般の場合よりも多くなります。「先進医療に係る費用」を負担しなければなりません。

 この「先進医療に係る費用」は、ふつうの医療費のような3割負担(小学生~69歳)ではなく、全額が自己負担となります。

 ただし、「先進医療に係る費用」以外の診察、検査、投薬、入院などの費用は3割負担です。

 医療保険に付加できる「先進医療特約」は、先進医療技術を使って治療したときに全額自己負担となる「先進医療に係る費用」を実費で補償するものです。

 厚生労働省の「先進医療専門家会議」に提出された平成23年6月30日時点の過去1年間の実績をみると、次のようになっています。

 1年間の実施件数14,505件のうちの上位4位の先進医療の平均費用です。

・多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(3,187件実施)
 約52万円/件

・内視鏡的大腸粘膜下層剥離術(3,006件実施)
 約15万円/件

・陽子線治療(1,508件実施)・・・がんの治療で使われます。
 約268万円

・重粒子線治療(873件実施)・・・がんの治療で使われます。
 約295万円

 がんの治療で使われる先進技術の費用は確かに高額。

 ただ、実施件数をみると、年間30万人を超えるがんによる死亡者数と比較してみても、ごく少数。

 新しく契約するときは、特約保険料が安いのでつけたらいいでしょう。

 ただ、先進医療特約を付けるために、現在加入している医療保険を他のモノに乗り換える場合は、契約年齢が上がっているために本体の保険料そのものが高くなることなどにも配慮して、決めたほうがいいと思いますね。

《中村 宏》
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中村 宏

中村 宏

株式会社 ワーク・ワークス 代表取締役社長 山口県生まれ。大阪市立大学経済学部卒業後、 株式会社ベネッセコーポレーションに勤務。2003年にファイナンシャルプランナーとして独立し、 FPオフィス ワーク・ワークス を設立。「お客様の『お金の心配』を解消し、自信と希望にかえる!」をモットーに、個人相談、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿等を行っています。 個人相談件数は1,000件超。 無料のメールマガジン『生活マネー ミニ講座』(平日毎日)配信中。 登録はこちら → http://www.mag2.com/m/0000113875.html ・ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)) ・住宅ローンアドバイザー 寄稿者にメッセージを送る

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