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ファンドの投資スタイル・戦略について

コラム コラム

  ポートフォリオを構成するためのファンド選定についてお話ししたいと思います。

1.ファンドのサイズがどの程度であるか?

  ファンドの規模、つまりどれほど資金を集めて運用しているかです。小さなファンドより大きなファンドを選ぶ方が良いということが通説になっていますが、その理由については下記が考えられます。

  小さなファンドを選定する際に気をつける問題点。

・コスト

  ⇒高すぎると継続して運用ができなくなります。

・保有している株式が十分でない。(分散が適当でない)

・持続可能性

  ⇒コスト以前に資金不足で運用できなくなると困りますね。

  では逆に大規模ファンドを選ぶ際に気をつけなければいけない点についても触れておきたいと思います。

・保有している株式が多すぎる。

  ⇒資産規模が大きすぎるとマーケットで身動きがとりづらくなります。

・ベンチマークになってしまう。

  ⇒理由は上記から来るもので、市場のほとんどの株式などを保有し身動きがとれないと、ベンチマーク化してしまいます。続いてファンド選定に気をつけるべき点についてですが、

2.手数料

  これはよく聞く話しだと思いますが、改めてどのような手数料が存在するのでしょうか。

・管理手数料・運用費用(Management fee)

  この手数料が適切だと思われる範囲は、

株式ファンド ⇒ 1.5% – 2.0%

債券ファンド ⇒ 0.5% – 1.5%

MMFファンド ⇒ 0.1% – 0.3%

  です。

・販売手数料・償還手数料

  最近は販売手数料がかからないインデックスファンドが増えていますね。償還手数料は解約時にかかる手数料です。販売手数料だけ徴収して償還手数料がかからない場合もあります。その場合は一律した手数料なのですが販売手数料が小さくても償還手数料が、早期解約時に多く徴収されてしまう場合もあるので、自分がどの程度保有するかを考慮してください。

・成功報酬

  これは必ずしもあるわけではないのですが、例えばその年のパフォーマンスが目標の何%以上だと、目標超過分の何%を報酬としてもらいますよ。などといったボーナスをファンドマネージャーに支払う場合もあります。

  ファンドサイズや手数料以外にチェックしておきたい点は、

3.経費率(Expence ratio)

  資産規模に対して経費がどの程度かかっているかですね。アメリカは公開しているファンドが多いのですが、香港などはあまりポピュラーとはいえません。

4.ポートフォリオ売買回転率

  この比率が高い程売買が頻繁に行われているので、売買手数料が発生しコストが高いという意味になります。ただ低ければいいというわけではなく、そのコストに対してどれだけリターンを得ているがポイントとなります。

5.チーム構成

  有名なマネージャーが主な決定権を持って運用しているのか、チームとして運用がなされているかなど、どのような構成になっておりその構成でどれくらい継続して運用しつづけているかがポイントです。

6.運用マネージャーの履歴

  そのマーケットに対してどの程度在職し経験しているかです。例えば今まで日本市場だったマネージャーが中国市場のファンドマネージャーになったばかりのファンドはどうなのか?ということですね。

  以上がファンド選定に気をつけるポイントについてでした。

  次のお話しは「投資スタイル」についてです。

  そのファンドがどのような投資スタイルで運用をしているかということです。これについては、ファンドマネージャーにしても個人投資家さんにしても各々の考え方や好み、さらにいうと市場によって何が正しいかは変わってくると思いますので、ここでその是非は記述いたしません。

  今回はどのような投資スタイルがあるかをご紹介したいと思います。

・アクティブ運用 VS パッシブ運用

  ⇒ アクティブ運用 - その投資対象の選定がファンドマネージャーに任されている運用方法。つまり、ファンドマネージャーの判断に運用の全てがかかっている。

  ⇒ パッシブ運用 - インデックス運用とも呼ばれ、日本でいうTOPIXや日経平均などの指数に連動するよう銘柄が選定される運用方法。要するに市場平均に投資している。基本的にパッシブ運用は、まんべんなくその市場にある銘柄を保有するので、ファンドマネージャーが判断しながら売買をするアクティブファンドより手数料が安い。

・グロース投資 VS バリュー投資

  ⇒ グロース投資 - 名前の通り、今後大きな成長が期待される銘柄に対して投資する手法です。既に成長している大企業ではなく、新興企業など伸びしろがある企業に対して投資をします。大きな成長も期待できますが、小さな企業なので倒産のリスクもあります。

  ⇒ バリュー投資 - こちらは時価総額が割安な銘柄に対して投資をする手法です。企業の業績や実力に対する価格よりも、価格が安くなってしまっている状態の銘柄を購入する事です。またグロース投資と違って配当なども考慮されるので、より手堅いイメージです。

・ トップダウンアプローチ VS ボトムアップアプローチ

  ⇒ トップダウンアプローチ - マクロ経済を基にした分析方法。金利や経済情勢によってどこの国やどんな資産クラスに投資するかを決め、その後個別銘柄を選択する方法。

  ⇒ ボトムアップアプローチ - トップダウンアプローチとは逆に企業の業績や状況を考慮して将来性を判断しながら銘柄を選定する手法。投資スタイルの種類に関して。

・モメンタム投資 VS ディストレス投資

  ⇒ モメンタム投資 - 出来高や業績が良く価格が大きく上昇する銘柄に対して投資をする手法です。短期的な売買で利ざやを稼ぐ事が多い。

  ⇒ ディストレス投資 - 破綻寸前で、企業価値を再生できる見込みのある銘柄に対して投資をする方法。成功すれば大きな値上がり益が期待はできるが、破綻のリスクに加え、流動性は低く再生するまでに時間がかかるのが特徴。

・高頻度トレード VS バイ&ホールド

  ⇒ 高頻度トレード - 簡単にいうとスーパーコンピューターを使って、たくさんの銘柄を短時間で行う取引。市場にあるシグナルやトレンドを追って小さな利ざやをコツコツ積み重ねて利益を上げる。

  ⇒ バイ&ホールド - その名の通り、購入した銘柄を持ち続ける長期投資。なので短期間の上がり下がりは関係ない。一般的に高頻度トレードほどたくさん銘柄を保有するような細かな分散はせず、厳選した銘柄を保有する。

・ディレクショナル戦略 VS 逆張り投資

  ⇒ ディレクショナル戦略 - 市場のトレンドや動向を見極めて、値上がりが見込まれる銘柄にはロング(買い)、値下がりが見込まれる銘柄にはショート(売り)のポジションをとって収益をあげる投資手法。

  ⇒ 逆張り投資 - 市場のトレンドや動向とは逆の動きをする手法です。つまり、皆が手仕舞いしている時期に買い、皆が買い始めると売るという方法です。

・ 集中投資 VS 分散投資

  ⇒ 集中投資 - 名前の通り、厳然された銘柄のみに集中して投資をする。

  ⇒ 分散投資 - 広範囲にわたって分散して投資をする。

《大竹 誠》
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香港IFA 私は香港が英国から中国へ返還15周年をした7/1より香港でファイナンシャルアドバイザーという仕事をしております。以前は日本で行っていたのですが、物足りず、とうとう香港まで飛び出してしまいました。ファイナンシャルアドバイザーとはようするにお客様への投資に関するアドバイスをさせていただいております。 寄稿者にメッセージを送る

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