IMF(国際通貨基金)の経済予測値を分析

  こんにちは!国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。2013年の幕開けに際し、「2013年のマーケット・経済動向」について、考えてみたいと思います。まずは、2011年9月に発表されたIMF(国際通貨基金)による2012年の経済予測と、直近2012年10月の予測値を比較してみましょう。

  2011年9月時点の予測に比べ、2012年は世界的に景気減速したことが分かります。特にユーロ危機によって、ユーロ圏が大きく下方修正になったと共に、世界経済をけん引してきた中国をはじめとする新興国の景気減速が大きな要因となっています。

  反面、米国については、予想以上に住宅価格の下げ止まりや各種統計データの改善もあり、唯一“上方修正”された国となっています。その意味では、米国への期待度が高まっているのは間違いないところだと思います。

  では、IMFは2013年を、どのように予測しているのでしょうか!?同じく2012年10月における見通しを観てみたいと思います。

  いかがでしょうか”!?

  IMFの経済予測のポイントとしては、

1.2013年は、世界経済全体としては上向く
2.その主要因は、新興国の成長期待とユーロ圏のマイナス成長からの脱却である
3.日本は大きく成長が鈍化し、米国も大きな回復は見込めない

  といったことが数値より読み取れると思います。1と2については、ほぼIMFの予測通りに推移していくのではないかと考えています。ただ、3については、現段階では“?”だと思います。

  昨年の10月時点においては、米国の大統領選の行方は不透明な状況でした。また、日本においても民主党政権下、経済が疲弊しきっている状況だった点が挙げられます。その後、11月にオバマ大統領が再選を決め、いまの関心事は「財政の崖」を回避できるかどうかです。いまだ予断は許さない状況ですが、最終的には、妥協案がまとまるのではないかと考えています。

  一方、日本においては、12月に自民党安倍政権が発足し、一気に景気回復に向けての舵を切り始めました。マーケットはそれを好感し、「円安」、「株高」が進行していますが、あとはその実行性が問われる展開となっています。

  従って、米国の「財政の崖」の回避、そして日本の「景気回復、デフレ脱却」の実行性が見られることによって、両国の経済成長率は大きく跳ね上がっていくことになると思います。そうなれば、2013年の世界経済は、大きく上方修正されることとなるでしょう。

  その意味においては、世界の経済面で、今年は米国と日本が“キー”となると思われます。そして、ある程度上記の流れが結果として表れてくれば、市場は一気に「リスクオン」状態となります。

  過度な期待は禁物ですが、今まで低位で推移してきた“マーケット”においては、朗報と言えます。

今後、個人投資家が取っておきたいポジション

  反面、準備をしておかなければならないこととしては、日本のインフレが進むことを想定した場合、預貯金だけに頼った「資産運用」には黄信号がともるということです。

  今後、上記“シナリオ”が進んだ場合、日本の個人投資家が取っておきたいポジションは、

1.円安が進む前に外貨ポジションを持つ
2.市場の上昇に合わせて連動するような有価証券投資を行っておく

  の2つではないかと思います。

  すべての資産を移すような偏った運用方法はお勧めしませんが、「どのような状況(シナリオ)になっても良いようなポジションをもっておく」ということが大切なポイントです。

  少なくとも、中長期の「資産運用」においては、“不変の鉄則”ではないかと考えています。あとは、市場動向を見極めながら、継続的にそのポジションや配分比率を見直していくことが必要となります。この年初に様々な“シナリオ”に対応できる「運用プラン」をしっかり組んでおきましょう!