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生死を分ける保険選びがあります。その3 「白血病」の例

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  最初にお断りしておきます。今回は「がん患者」の中では患者数が1.3%と少ない「白血病」に関して説明させていただきます。私自身は「医師」ではありません。情報も他の「肺がん」胃がん」「大腸がん」などに比べて少ないのと、「薬」はどんどん進化しています。

  事実、患者数は、2005年の患者数がコラムに書ける最新の情報でした。ここでは、マネーのリスクとして、どう考えるかを書かせていただいておりますので、医学的な正確さより、わかりやすさを重視した記述もありますことをご理解願います。

  本題です、「白血病」は「血液のがん」です。患者数では2005年のデータで9,032人、全がん患者の1.3%といわれています。今回はその「白血病」の中で「慢性骨髄性白血病」と薬について説明させていただきます。「慢性骨髄性白血病」は白血病の中で、約2割なので、2005年の患者数からの推計では、日本に,1800人程度の患者数がいること計算結果になります。

  なぜ、この病気を取り上げたかの理由は、かつては、この病気は、ほとんど不治の病でしたが、2001年に「イマチニブ(商品名グリベック)」という薬が登場し、さらに新しい薬も登場しました。これにより、現在の5年後生存率は90%以上といわれています。この薬の登場以前の5年後生存率は10%程度といわれていた時期もあります。

  問題は経済的リスクです。私が知る範囲だけで、TV番組で2回、朝日新聞でも3回は記事になった記憶があります。私が調べた範囲では、この薬は、投与をやめた場合、すぐに「白血病」が再発するという薬ではないです。けれども、薬の投与をやめた場合、当然ながら発症のリスクがでてきます。実際にTVのある番組では、経済的に支払えないことから、薬の投与をやめた患者さんが放送されました。

  健康保険には「高額療養費制度」があり、この患者さんのように長期間の場合、健康保険の区分が一般であれば、「多数該当」といって1か月の自己負担の上限は「44,400円」になります。残念ながら、この制度があっても、生きている間中、薬代を負担していたらどうなるでしょう。5年、10年と計算しただけでも高額な負担になります。

  別の回でもう少し、詳しい説明をさせていただきますが、この種類の薬は「分子標的薬」とい、直接「がんを根絶」することはできませんが、「がんを成長させる」分子を遮断します。5年後の生存率が10%から90%というのは、喜ばしいことですが、ある意味、お金の切れ目が「命」の切れ目になる病気もあるということです。

  尚、この「分子標的薬」は、2013年1月21日の情報では25種類、認可されています。「薬」ですから、今後、増えることはあっても、致命的副作用でもなければ、減ることはないでしょう。既に「肺がん」「大腸がん」「乳がん」「胃がん」などに使われています。

  次回は「がん」について説明させていただきます。

《金森 徹也》
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金森 徹也

金森 徹也

アルカディアFP事務所 代表 住宅ローンアドバイザー 北海道立岩見沢東高校卒業。群馬大学工学部機械工学科卒業。1997年 東京海上火災保険 研修社員として入社。研修卒業後、保険代理店として独立。2007年12月 FP事務所を開業。現在、保険を販売しないFP事務所として公平中立なアドバイスをしています。 長期間の「抗がん剤治療」から「命」を守る保険選び、保険の見直し方などの「講演」「執筆」中心に活動。マネーの相談件数は数えた分だけで1200件以上。「教えて保険」の実質的に一人で回答、All About Japanスーパーおすすめサイト大賞2004受賞に貢献。「よみうりプラザ」に「保険の見直し講座500万円の無駄を減らそう」を1年間連載。 寄稿者にメッセージを送る

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