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日本にとって円安は本当にメリット?生産大国の座を譲るしかない

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  3月11日以降、原発の再起動や廃炉等の議論が絶えないが、どうも政治家達にこれをうまく利用されているような気がするのは私だけだろうか。一方、放射線が危ないから廃炉にしろと言う人の神経は分からなくもない。30年以上も元気をつけてもらった分をほんの一瞬で見捨ててしまうのは感情的に当たり前だと言われている。

  しかし、それを強気で言えたのはあくまでも円高の時だった。日本は輸入したエネルギーによる火力発電のお陰で停電を避けられているが、円高の代わりに円安が進むと共に、ガソリンや生活食材等から一気に値上がりしてしまった。もちろん東電なんかは輸入燃料が値上げを口実に去年の夏から電気料金をさらに引き上げようと考えているのだろう。

  輸出産業では海外への輸出を伸ばすことができて喜びの声が上がっていると思われがちだ。そもそも日本製の商品はどれほど国内に依存しているかと疑問だ。中小企業でもほとんど生産プロセスを隣国の工場に委ねているのではないでしょうか。隣国事情の為替レートによる労働者の賃金上昇とかの問題でコスト面をいくら工夫しても済まない。

  今の状況だと国内生産拠点がある場合、家賃・人件費等を抑えられても原材料や電力エネルギーまで安価に確保出来なければ利益を生み出すのも難しいだろう。つまり円安が進むことでメリットを得られる人は誰もいないのだ。何十年も順調に進んできた輸出一本に頼りすぎたのではないか。今のアベ・アソウも海外事情に目を向けようとしない。このままでは日本の将来は権力者に振り回されるしかないようにみえる。

  このような事を背景に、現実を理解し国という枠を飛び出さなければならない時代がやってきた。通信が発達した今、もはや島国ではなくなってきた。

  現実に不満を言うのではなく、先代が築き上げてきた地位やブランドと海外のツールを上手く活用すべきではないか。そのための英語学習環境を整えなかったのも、ある意味権力者による鎖国政策と言えるかもしれない。結局ものごとを始めるのは言葉からではなく強い決意ができるかどうかにかかっている。皆様も一回自分の人生を振り返ってみて、今までの生き方も考え直してみてください。

《蘇 俊龍》
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蘇 俊龍

蘇 俊龍

GM Solutions Limited 代表取締役 2001年香港の大卒後、2年間国際営業職に就く。その後来日し留学。日本で就職し初任給を見て多くの税金が引かれている事に驚く。また、日本の証券会社を活用しても資産をぜんぜん増やせない事にも香港との違いを感じる。それがきっかけで日本の税金・金融制度を理解しようと思い日本のFP資格と香港の証券取引資格を取得。現在、日本と香港の課税制度・金融制度を巡って投資面において異なる点を見出し伝授中。日本で外資企業に勤務する傍ら一人のサラリーマン目線として企業・個人に対して海外事業・投資による資産運用を行うフィナンシャル・プランナーとして活躍。 寄稿者にメッセージを送る

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