生死を分ける保険選びがあります。その4

予算14.3億円使われるも「がん」の情報は不足

  2月の終わりに厚生労働省が都道府県別の平均寿命のランキングを発表しました。長野県が1位というのはご存知の方も多いと予想します。最下位は青森県でした。この5年おきの調査では青森県が最下位なのは男性は1975年から連続8回、女性は2000年から3回連続です。その原因については他の報道で書かれているので省略させていただきます。

  私が注目しているのは国立がんセンターがん対策室情報センターが公表した2011年のがんの統計では、青森県がワースト1位で長野県の死亡率が最も低いという結果です。これは何を意味するかというと「がん」というものの情報が不足していると私は考えています。

  平成24年の厚生労働省のがん対策予算は357億円もあります。その予算の中に「がん予防・早期発見の推進とがん医療水準均てん化の促進」に125億円が当てられています。さらにその中に「がん予防の推進と普及啓発」に14.3億円が使われています。

  この予算が単純に多いか少ないかを判断できませんが、健康保険組合が2011年度6兆6494億円の支出、3489億円の赤字。国民健康保険が9兆821億円の支出3022億円の赤字。その他に「協会けんぽ」・「共済組合」もありますが、少子高齢化に伴って、支出は増える傾向です。

  先に挙げた「がん予防の推進と普及啓発」の予算が14.3億円ありましたが、私はそのような内容の啓発を受けた記憶がありません。日本の人口を単純に1億2000万人とすると一人当たり11.9円では啓発は無理かもしれません。平成23年度の日本の国家予算で見ても医療費は8.4兆円もあります。

  ここで、私が言いたいのは他の多くの日本人がこれだけ、多くの支出をしながら、「がん」についての情報が不足していると予想されることです。がん研究振興財団が公表している「がんを防ぐための新12か条」では、がんの70%は予防できるといわれています。その中には「がん」以外の成人病を防ぐ方法とも共通する部分も多いですから、がんを予防することで医療費の支出は減るはずです。現実はおそらく「がん」の情報が偏っているために、「がん」になったら諦めるという方も少なくないと思われます。

  前置きが長くなりましたが、最初にしなければならないのは「がん」を一人でも多くの方が正しく知ることです。「がん」を予防できない、「がん」になったら助からないと考えている人に予防を勧めても時間とお金の無駄になるだけです。今のがん対策へのお金の使い方は「ざる」で水を汲んでいるようなものです。

「がん保険は年齢が高くなってから」は危険

  ここでは、医学的な意味ではなく、「がん」を防ぐという目的に合わせて説明させていただきます。「がん」とは細胞をコピーする時に異常な状態によって増殖する状態です。人の細胞は60兆個あるといわれています。がん細胞は1日5000個発生するという説もありますが、免疫力により通常は毎日5000個のがん細胞が死滅します。

  しかし、老化などにより免疫力が低下し、たった1個の「がん細胞」が残った場合、細胞分裂は1個の細胞が2個、次の分裂で4個と2倍2倍と増えていきます。40回の細胞分裂でがん細胞の数は1000億個を超えます。この頃はがん細胞が5mm程度になり、ようやく発見可能な大きさになります。この発見される大きさになるまでが10年~20年かかると言われています。ですから、若い間は免疫力が低下していないこともあり、がんに罹りにくいのです。

  このがんを発見できる大きさになってから、治療が間に合わなくなる大きさになるまでの期間が短いから、早期発見が非常に重要になります。発見される大きさになるまで10年以上かかっても、その2倍の大きさになるまでの期間は1年程度しかない場合もあります。

  若い間はがんに罹りにくいと書かせていただきましたが、あくまで確率の問題で、万一、若い間にがんに罹るとがんの進行が早いので、年齢が高くなってから、がん保険に入るというのは危険な考え方です。