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奨学金の借り過ぎに注意 大きな借金背負って社会人になることに

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  特に20代~30代の多重債務者に最近多いなぁと感じるのが、奨学金の返済に苦慮しているケース。自分が勉強するために、奨学金を利用して進学するのは悪いことではない。むしろエライことかもしれない。でも、奨学金は必ずしも「もらえる」お金であるとは限らない

  例えば、日本学生支援機構の奨学金。無利子の第1種と有利子の第2種奨学金に大別されるが、どちらも返還しなくてはならない奨学金である。

  例えば第2種奨学金を入学時に50万円、大学4年間毎月めいっぱいの12万円借りたとする。保証人を立てずに機関保証を利用し、金利を3%として計算すると、総返還額は約850万円になる。

  つまり、約850万円の借金を背負って社会人デビューすることになる

  記憶に古くないサブプライムローン問題で、どこもかしこも新卒採用を控えた年に卒業した人は正社員ではなくフリーターになったりした。お給料も雇用も不安定な中、奨学金がドドンと肩にのしかかる。結婚しました。子どもも授かりました。蓋を開けたら夫婦共に奨学金返済がごっそり残っているそういう若者は決して少なくない。

  かといって、子どもの学費を全額準備できる、恵まれた保護者ばかりではない。

今年から平成27年度まで、親や祖父母などの直系尊属が子や孫に教育資金を贈与するなら一定額まで税金免除するよ、でも信託というしくみを使ってね、という制度が始まっている。高齢者が貯め込んで動かないお金を若い世代に移転しやすくすることで、世の中のカネ回りを良くしようという政策の1つである。それでも、金融資産に余裕のある高齢者だって一握りだ。

  保護者の資力によって教育格差が生じていることに、甘んじるつもりは毛頭無い。社会人と学生をゆるやかに行き来できにくいことに、甘んじるつもりもない。でも、「せめて高校(大学)だけは出ときなさい」とか「社会人になるのはイヤだから、とりあえず進学する」程度の気持ちで進学しそのために奨学金という大きな借金を背負うのって、どうなんだろう?

  そもそも、奨学金の返済は、正社員として雇用されることが前提なのではないか?毎月2万円とか3万円をアルバイトの給料の中から20年間も返済し続けるのって…大変よ。

《古川 みほ》
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古川 みほ

古川 みほ

暮らしのお金の保健室 帝京大学非常勤講師、NPO法人FPネットワーク神奈川理事長。旅行会社、電話会社、損害保険会社、投資顧問会社、生命保険会社、保険代理店に勤務後、2000年に独立。知識やデータだけでは解決できない、ライフプランや家計にまつわる相談、講師、FP養成講座テキスト等執筆活動を行っている。不安や迷いやグチをしっかり聴き、相談者ご自身で解決できる力を蓄えるため、必要に応じて手とり足とりサポートできることが持ち味。 <保有資格>:ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級ファイナンシャルプランニング技能士 ※登録名「仲井間 美穂」)、社会教育主事、2級キャリア・コンサルティング技能士 寄稿者にメッセージを送る

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