“小規模宅地等の特例”にかかる要件緩和

  平成25年度税制改正において相続税は基礎控除の4割カット、最高税率の引き上げ等増税感が高まります。増税感が高まる中でもいくつかの減税策が盛り込まれており、中でもチェックしておきたいのが“小規模宅地等の特例”にかかる要件緩和です。

  現在の相続税制においての納税率は全国平均で4%前後(国税庁統計)となっていますが、予定されている税制改正が施行されるとすると、全国平均でも納税率は8%~10%に上昇すると考えられています。これは、あくまで全国平均での予測になります。

  首都圏など都心部を中心とした納税者については、土地の価額等により、全国平均に比較して、税負担の増加は増大すると見込まれています。この都心部における納税者の税負担の増加を考慮して“小規模宅地等の特例”については、一定の要件緩和が講じられます。

  相続または遺贈により取得した居住用・事業用宅地等について、納税者の選択により、相続税の課税価格に算入する金額を、一定の面積(限度面積)までの価額を80%又は50%減額するという特例です。

居住用(特定居住用宅地等)

  改正前 240㎡(限度面積) → 330㎡まで引上げ

居住用(特定居住用宅地等)と事業用(特定事業用等宅地等)との完全併用(改正前)

  居住用と事業用の2以上の区分について併用適用を行う場合には、一定の調整計算が必要 とされ、限定的な併用となっていました。合計で400㎡までの適用。

同上(改正後)

  特定居住用宅地等と特定事業用等宅地等を併用適用する場合“完全適用”が可能となり、それぞれの限度面積(330㎡・400㎡)までを特例適用の対象とすることができることになります。(最大適用面積730㎡

  ただし、適用対象地に貸付事業用宅地等(200㎡)がある場合には、引き続き、一定の調整計算が必要とされています。

※小規模宅地等の特例については、適用要件が複雑であり、実際の適用については、税務署及び税理士等の専門家にご相談下さい。