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マーケットは人の心を映し出しており、主食は材料である

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マーケットは人の心を映し出しており、主食は材料である

 金融経済というものはなんといい加減なものなのでしょう。実態とは掛け離れたところで、人間の心理だけによって推移していることが確認できます。

 マーケット参加者ならば当然のように知っていることでしょうし、マーケットに興味がなくとも一般のニュースなどでも流れていますから、多くの方がご存知のことかと思いますが、現在米国ではQE3を実施しており、日本では異次元緩和を実施しております。

 詳しい内容などは別の機会に譲るとして、大雑把に申し上げれば、QE3も異次元緩和も市場にお金を供給するという政策です。米国ならばドルを市場に供給し、日本ならば円を市場に供給する。金額的には米国の方が遥かに大きいのですが、GDPから比較すれば日本の供給量比率は米国のQE3を超えていることが確認できます。

 最近マーケットが注視していることのひとつに「QE3縮小」が挙げられると思いますが、QE3が縮小されれば市場に供給されるお金の量が減少することとなります。ですから、ドルの価値が上昇しドルが強くなると…この辺までは理解の出来る事ではあります。理解の出来る事ではありますが、「ちょっと待てよ?」となりませんか?

 QE3の縮小が叫ばれてから月日が経ちますが、いまだにQE3は継続されています。事実としてQE3は継続されており、毎月850億ドルの資金を市場に供給し続けているのです。ですから、これまでの状態と何の変化も生じていないのです。QE3も異次元緩和も平行して何の変化も無く実行され続けているわけです。

 なのに、ドルは買われ円は売られる…実際にQE3の縮小となっていない状態であり、現状は米国と日本と何の差もないというのに…

 マーケットは人の心理を映し出しており、人より先に行動し利益を得ようという欲を映し出しているものでは無いでしょうか?そして、そのマーケットは材料を主食にして生きながらえていると考えています…(執筆者:中村 毅)

《中村 毅》
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けせらせらファイナンシャルプランナー事務所 金融資産運用アドバイザー たった一度切りの人生、楽しく生きないと!FP面menが語る、現場の声をお伝え。ファイナンシャルプランナーが毎週最新記事を配信する有料メールマガジン。現場の声は現場にいる人間しか解らない。その現場の声を毎週お届けしています。 寄稿者にメッセージを送る

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