来年4月に消費増税が控えていますが、相続税増税が控えていることはあまり宣伝されません。相続税が改正されることは知っていても、消費増税と同じ2014年4月からと思っている方も多いですが、実際は2015年1月1日からの適用です。

 相続税の分は、2億超3億以下が40%→45%に、3億超が50%→6億超が55%に税率が引き上げられます。相続税の増税よりも基礎控除の引き上げの方が重要です。

基礎控除の引き上げ

現状  5000万円+1000万円×法定相続人の数
改正後 3000万円+600万円×法定相続人の数

 となります。これまで、基礎控除額以上の相続税の対象になる人は約4%と言われていましたが、改正後は約8%に増えると言われています。土地の値段の高い都市部になると、約20%にも達すると言われています。

 今まで、相続税は「富裕層の話」と高を括っていた人も身近な問題となります。

 500万円×法定相続人の数の生命保険の非課税枠や、毎年110万円までの暦年贈与などを有効に使い、相続財産を基礎控除内に収める節税対策が必要となってきます。不動産でも、アパート・駐車場の建設や、不動産鑑定士に依頼して評価額を減少させるなど、専門家の力を借りて、生前から対策を講じることが必要となってきます。

 相続は「争族」と表記されることが多く、遺産分割をめぐる裁判の件数は年々増加しており、そのうちの約70%近くが相続財産5000万円以下のケースだと言います。相続とセットで語られるのが遺言で、遺言の有効性・解釈を争った案件が後を絶ちません。

 相続に関しては、知っている人と知らない人とで大きく差が出ます。(執筆者:森 泰隆)