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「消えた年金」は他人事ではない 記録漏れが多いのはこんな方

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「消えた年金」は他人事ではない 記録漏れが多いのはこんな方

 あっという間に1月も最終週ですね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。先日、自宅でテレビのクイズ番組を見ていました。歴史の問題だったのですが、「ここまで出てるんだけどなぁ。」学生の頃に覚えたはずの歴史上の人物が、どうしても思い出せません。定期的に思い出さないことや、普段使わないことは、どんどん忘れてしまいますね。

他人事ではない「消えた年金」

 そのクイズ番組の問題ではありませんが、『2112万件』って、何の件数か判りますか?

 昨年末に厚生労働省の年金特別委員会が発表した、未解明のまま残っている「消えた年金」の件数です。中には、複数の記録が解明されないままになっている方もおられるようです。それにしても、日本の人口が約1億2500万人ですから、未解明で残っている年金記録がいかに多いか判りますね。

 当社へ相談に来られるご家族の方も、概ね2,3ヶ月にお一人は年金記録の不整合に気が付かれます。そうです、決して他人事ではないのです。

 この未解明の年金2112万件の内訳(平成25年12月時点)は、

・現在調査中:4万件
・「ねんきん特別便」を送ったが未回答:863万件
・手がかりなし:927万件
・他の未解明記録と重複の可能性:318万件

 となっています。

記録漏れが多い方

 これまでで、特に記録漏れが多いと感じるのは、

1, 平成元年前後に20歳を迎えられた方

 「学生時代に両親が払ってくれていたはず」の国民年金保険料が、記録上未納になっている場合が見受けられます。

2, 平成8年以前からお勤めの方

 平成8年までは、国民年金、厚生年金、共済年金加入者の年金番号が独自に付与されていました。平成9年1月からは、全ての年金制度に共通した基礎年金番号が付与されています。この時に記録が統合されていない場合が見受けられます。

 他にも、異なる番号の年金手帳を複数お持ちの方は要注意です。平成19に成立した特例法では、ほとんどの年金受給者は無期限で記録の訂正を求める権利があります。一方で、年金記録解明のための集中処理期間は、平成26年3月で終了することになっています。自分の年金記録は、自分で確認するしかありません

 年金定期便などを紛失されている方は、日本年金機構のホームページから、ご自身の記録を確認することができます。「消えた年金問題」が記憶から消えてしまう前に、一度ご自身の記録を確認してください。(執筆者:渡辺 紀夫)

【外部参照】
ねんきんネット(日本年金機構)

《渡辺 紀夫》
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渡辺 紀夫

渡辺 紀夫

株式会社 デルフィー 代表取締役 兵庫県西宮市を拠点に活動しています。毎月15世帯ほどのご家族が相談にみえられますが、よく「FPって、もっと敷居が高いと思ってました。」と言われます。学校で教わらない住宅ローンや保険など、きっと多くの人が誰かに相談したいはず。FPがもっと身近な存在になることを願いながら、毎日ワクワクしています。 <保有資格>:CFP®、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー、トータル・ライフ・コンサルタント 他 寄稿者にメッセージを送る

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