「年金の確定申告」した方がいい人、しなくていい人»マネーの達人

「年金の確定申告」した方がいい人、しなくていい人

 「年金受給者の確定申告不要制度」が創設され、平成23年分の所得税から、公的年金等の収入が400万円以下で、かつそれ以外の所得金額が20万円以下の場合、確定申告を行う必要がなくなりました。

 申告手続きの負担がなくなりこれ幸いと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、「申告をした方がいい」かもしれません。

年金の源泉徴収票のここをチェック


 下のような「公的年金等の源泉徴収票」がお手元に届いていると思います。

<※日本年金機構 平成25年分公的年金等の源泉徴収票の様式より>


 上図の(い)「源泉徴収税額」欄に金額が入っている方は確定申告により所得税が還付される可能性があります。なぜなら、年金の源泉徴収計算において、年金天引きの介護保険料以外の社会保険料や生命保険料などの控除が加味されていないからです。


確定申告をした方がいい人


 「源泉徴収税額」がある方で、次に該当する方は確定申告を検討しましょう。
(1) 国民健康保険料を支払った方
(2) 生命保険料、医療介護保険料や地震保険料を支払った方
(3) 年金所得の5%を超える医療費を支払った方  
(65歳以上で年金収入180万円の場合3万円を超える医療費が医療費控除の対象となります)
(4) 寄附金控除の対象になる寄附をした方
(5) 家を購入した、リフォームをした方 など 

 確定申告により還付される所得税は源泉徴収税額が上限であり、申告した控除額に税率をかけた金額ですから、微々たるものかもしれません。しかし、確定申告を行うことにより住民税の課税所得が引き下げられたり、また国民健康保険の所得区分に影響することもあります。

 例えば、70歳以上の場合、高額療養費制度による医療費の自己負担限度額は
    一般世帯  44,400円/月
    非課税世帯 24,600円/月
 とひと月に2万円もの違いが出てきます。

 申告書の書き方など手続きの仕方は最寄りの税務署等で教えていただけます。「しなくていい」手続きですが、「した方がいい」場合もありますので、面倒と思わずに対象となる控除の申告漏れがないか確認してみましょう。

※上記(1) ~(5) 以外にも所得控除や税額控除がございます。該当するものがあるか否か等、詳しくは税務署にお問い合わせください。(執筆者:小谷 晴美)

この記事を書いた人

小谷 晴美 小谷 晴美»筆者の記事一覧 http://hkotani.jimdo.com/

しなやか希業コンシェルジュ
国立大学教育大学教育学部卒業。前職では中小企業診断士として商業・サービス業の経営指導に携わる。夫の独立開業を機に個人事業や個人の暮らしに関するマネー知識の重要性を痛感し、2006年、ファイナンシャルプランナー資格を取得。「稼ぐ力」と「お金を管理する力」は車の両輪のようなもの。お金の知識を、美味しく食べやすく調理して発信することで、しなやかな生き方暮らし方を応援することを使命としている。「お金に強いオトナが増えれば、次世代のマネーリテラシーも向上する」と信じ、個人相談、研修・セミナー等携わる。
保有資格:CFP、中小企業診断士、住宅ローンアドバイザー

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