働きながら厚生年金を受給される方への注意点 在職老齢年金について

 直接、確定申告と関係があるかどうかは別として、確定申告の時期に少し考えていただきたい話をさせて頂きます。

 いまだに60歳で定年という会社もありますが、60歳で本当に引退される方は少なく、多くの方が元気に働いておられます。

 そんな方は、少し注意が必要です。注意が必要と言っても、厚生年金を取得されている方限定です。つまり、個人事業主の方等の第一号被保険者だった方で国民年金だけを受給されている方は関係のない話ですので、ご了承下さい。

 話を戻しまして、何に注意が必要かというと、「働きながら老齢厚生年金を受け取ると老齢厚生年金の一部または全額が支給停止となる場合」があります。これを「在職老齢年金」といいます。さらに60歳前半と60歳後半・70歳以降で支給停止額の計算方法が異なります。ただし障害厚生年金と遺族厚生年金は在職中における報酬との調整規定はありませんので、安心してください。

 例えば…61歳の老齢厚生年金を受給してる者が、再就職(厚生年金に加入)した場合の支給停止額は?

●基本月額(年金年額÷12月)18万円
●総報酬月額相当額26万円

求め方
(1) (基本月額18万円+総報酬月額相当額26万円)>28万円
(2) 総報酬月額相当額≦46万円、基本月額≦28万円

ゆえに、(26万円+18万円-28万円)×1/2=8万円

 つまり、18万円もらえる予定の年金は8万円が支給停止となり、10万円がもらえる金額になります

 退職後に働くことを考えておられる方は、ちょっと注意してください。ただし、これだけが注意点でもなく、年金と給与には様々な調整が行われます。複雑かつわかりにくい場合もありますので、気を付けてください。

 最後に、直接確定申告とは関係ある話ではありませんでしたが、この時期に色々と考えてみるのも一つです。(執筆者:宮島 千佳)

この記事を書いた人

秋口 千佳(旧姓:宮島) 秋口 千佳(旧姓:宮島)()»筆者の記事一覧 (21) http://fp-iyashian.com

えふぴ〜癒し庵 代表
社会人になって税理士事務所で働き始め、ずっとこの業界にいます。生きていくうえで「マネー(お金)」とは切っても切れず、仕事でも切っても切れない関係です。「マネー(お金)」に関する疑問や不安というのは、一生付きまといます…誕生から死亡まで。一生付き合う必要があるのであれば、上手に付き合うべきです。その参考に、ぜひお読みください。
<保有資格>:CFP/一級ファイナンシャル・プランニング技能士/相続診断士/終活カウンセラー

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