いつかは夢のマイホームを手に入れたいと考える方も多いことでしょう。そんな時に皆さんは何から始めますか?

・住宅情報誌を買ってくる
・駅前の不動産屋に行く
・住宅展示場に行く
・家を建てた友人に話を聞く 等々

 どれもまずは情報収集からといった感じでしょうか。当然の行動だと思います。

 ただ情報収集で住宅展示場に行ったつもりが、営業マンの話を聞いているうちに思いがけず具体的に話が進んでしまったというケースは少なくないと思います。逆の立場になれば、営業マンとすれば次につながる状況を作ろうと行動しているわけですから、お客様の気になる情報を提供できる状況を作ろうと努力します。まだ先だと考えていたのに半年後には新居に入居していたなんてこともあります。

 家づくりを考えるときにチェックしておきたいことを5つにまとめてみました。

1. 住宅購入の目的、希望の住まいを明確にする

 とても当たり前のことを言っているようですが、意外とあやふやではありませんか? 住宅ローンの申込書の中にも住宅購入の理由を選ぶ欄があります。

 例えば

・家が狭い 古い
・結婚などでの世帯分離
・立ち退き
・環境が悪い
・通勤通学に不便   など

 これは動機を聞く内容です。そんなに難しい問題ではありませんね。

 次にローンの申込書にはありませんが、希望をはっきりさせましょう。これは面積や予算といった表面的なものではなく、どんな暮らし方がしたいのか、どんなテイストが好みなのかといったことです。逆の表現をすると今の住まいで何が不便・不満なのか、それをどう改善されるのが家族の希望なのかといったことです。

 これを最初に考える理由はずばり物件探しやハウスメーカー選びの際の軸をはっきりさせるためです。住宅展示場の規模にもよりますが、工法も特徴も違うメーカーが並びます。すべてのメーカーを見て回る人もいますが、正直相当な労力がかかります。そして多くのメーカーを見た方が異口同音に言うのが「どこがどうだったか、よく分からなくなった。」ということ。

 一方、希望がはっきりされている方は多少、参考程度に希望とは違うテイストの展示場もご覧になりますが、数社に絞って見学をして、自分たちの希望を満たせるかどうかといった情報収取をされてきます。ですので、ここのメーカーはこれが特徴でここは自分たちにとってはデメリットとか整理されてきます。

 そうはいっても最初からなかなか希望はまとまらないという言葉が出てきそうですが、それはもちろん打ち合わせが進む過程で色々な提案がされて、「それはいいかも」と希望が変化することは当然です。でも、色々な提案がされて「どれがいいのか分からなくなった」という事態に陥ることがあります。

 そんな時は初心に戻って何がそもそも希望だったのか見直すと自ずと回答が得られることも多くあります。その初心にもどるためには最初に希望を整理しておくことが必要です。(執筆者:佐藤 陽)