銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、5月は固定金利が全て低下しました。

 まず変動金利ですが、これは日銀が「量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、5月の他行の金利でも同様だと思います。

 なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。

 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことを、よく理解しておくことが大切です。

 一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.030%低下の1.392%、20年超の最長期間は前月比0.017%低下の2.313%となっています。

 ソニー銀行の資金調達時期にあたる、3月下旬から4月上旬にかけては、日本の長期金利が0.6%台前半で推移したことが要因と考えられます。

 今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利は金利低下圧力がかかりやすい展開となりそうです。

 日銀の追加緩和への期待が後退したことや、米企業の四半期決算内容が芳しくなかったことから、世界の株式市場は調整局面に入っています。

 今後も株価の一方的な上昇は期待しにくいことから、長期金利にとっては低下圧力となりそうです。

 ただし、日銀の「量的・質的金融緩和」の前であれば、株式市場から債券市場にお金が流れて、長期金利が低下する流れになるのですが、現在の日銀主導の債券市場では、株式市場の調整局面がすぐに長期金利の低下には繋がらない点に注意する必要があります。

 ただいずれにしても、長期金利に低下圧力がかかりやすい環境には間違いなく、長期金利は0.6%割れを試す展開になると考えています。

 これを受けて、5月の他行の長期固定金利は、4月が多少上昇した点を加味すると、多少低下する可能性がもっとも高いと考えています。(執筆者:沼田 順)