消費税も8%にアップし、サラリーマンとしては懐痛しといった感じですね…。単純に考えて、日々の支出額のうち、+3%相当分が上乗せされて財布から出て行ってしまうのですから…(そもそも消費税が最初からかかっていない支出も、当然ありますが)
そんな世知辛い日常の中、少しでも給与手取り額のアップを目指したいところです。
日々の労働の対価としていただく「給与」、またご自身で事業をされていらっしゃる方にとっては「事業所得」にはなりますが、どちらにしても、稼いだ金額に応じて「所得税」が科せられることになっています。
この所得税課税については、いくつか例外的に課税されない項目があることはご存知でしょうか。
法令の規定により、課税しないこととされている現物給与
代表的なものに、「1か月当たり10万円までの通勤手当」があります。
たとえば遠方に戸建ての家を購入し、通勤に結構な時間をかけなくてはならなくなった人が「新幹線」を使って通勤し、月々の新幹線定期代が10万円弱になる場合。この分は給与扱いされないことになります。(もちろん、会社のほうで通勤費を満額支給する決まりになっていることが前提ですが…)
また、制服を着用しなければならない人に支給される「制服代」や、その他身の回り品などがあります。
但し制服代を非課税扱いにするには決まりがあり、
(2) その職場に属する者の「全員(一定の仕事に従事する者の全員)を対象として」支給や貸与が行われる
事 が条件となります。
プライベートでは使えないな~と明らかに分かる感じであればOKという事ですね!
取扱通達により、課税しないこととされている現物給与
「祝金品、見舞金等」、「永年勤続者の表彰記念品」、「創業記念品等」、「残業宿日直者の食事」、「損害賠償金等」、「貸与住宅(社宅)」などがあります。社宅や寮などに住んでいる場合には、1か月当たり一定額の家賃以上を会社側に支払っていれば、給与として課税されません。
但し、現金で支給される住宅手当や、入居者が直接契約している場合の家賃負担は、社宅の貸与とは認められないので、給与として課税されてしまいます。(なお、例外的に看護師や守衛など、仕事を行う上で勤務場所を離れて住むことが困難な人に対して、仕事に従事させる都合のうえで社宅や寮に住む場合には、無償で借りていても給与として課税されない場合があります。)
賃貸住宅にお住まいで会社から住宅手当を支給されている人にとっては、「社宅扱い」にしてもらったほうが、税金上お得な可能性が高くなります。いちど会社と交渉してみられては如何でしょうか。(執筆者:中川 博史)