その年1月1日から12月31日までに支払った医療費の額が一定額を超えた方は、翌年の3月15日までに確定申告をすると医療費控除の適用を受けることができます。

医療費控除とはどんな制度?

 医療費控除とは治療のために要した費用が10万円(総所得金額が200万円未満の方は総所得金額の5%)を超えた部分の金額(最高200万円)を所得から差し引く制度です。

医療費控除の対象となる出産費用

(1) 妊婦と診断されてからの定期検診や検査費用
(2) 上記にかかる通院費用
 ※通院費用は領収書がないことがありますので、家計簿などに記録しておくといいです。
(3) 出産で入院するときに要したタクシー代
(4) 入院中に支給される食事の費用

 次のものは医療費控除の対象になりません。

・出産のための帰郷費用
・入院中に食事を出前などでとった場合
・寝巻きや洗面具などの生活用品

医療費から控除される金額

 次の金額は、支払った医療費から控除されます。

・健康保険組合等から受ける高額療養費
・生命保険契約による保険金(切迫早産による入院や帝王切開の時など)
・出産一時金、家族出産一時金(出産手当金は含みません)

※1 出産費用から控除してマイナスになった場合で、ほかの医療費があってもそのマイナスは他の医療費に影響させません。
※2 保険金等が年をまたいで入金されるときは見込額を控除する必要があります。

医療費控除を受けるには

 医療費を支払った年の翌年2月16日から3月15日の間に住民票のある地域を所轄する税務署に確定申告書を提出する必要があります

 医療費控除は医療費が返ってくる制度ではありません。支払った医療費が多い時に、すでに納めている税金が多ければ医療費に税率を乗じた分の税金が還付される仕組みです。確定申告で始めて税金を納める個人事業主のような方は税金が還付されるのではなく、安くなるという効果があります。

 領収書の添付が必要になるため、医療費を支払った際の領収書は病院別にまとめておくと確定申告のときに作業が楽になりますよ。10万円を超える部分の金額が1万円で税率が5%だとすると、税額にして500円の控除になります。これでは医療費を集計する手間の方が掛かってしまいますのでお気を付け下さい。

 また、還付申告の場合、確定申告をしていない場合は5年前までさかのぼれます。昨年に出産をして医療費控除の確定申告をしていない方もいまからでも大丈夫です。ぜひご確認下さい。(執筆者:酒井 麻子)