学生も二十歳になったら国民年金 払えないなら免除申請

 国内に住む20歳以上の人は、全員国民年金に加入します。学生も、無職でも例外ではありません。所得が少なくて保険料を納めるのが難しい人には、世帯の所得に応じて免除してもらえる制度があります。

 ただし、大学や大学院、短大、専門学校、一定の要件を満たした各種学校、一部の海外大学の日本分校に在籍する学生は親の所得は関係なく本人の所得のみで承認を受けられる「学生納付特例」の対象となります。

 では、浪人中の予備校生は、どうなるのでしょうか? 息子が予備校生のとき、区役所で確認してきました。

判断基準は、「学校法人」の認可を受けているかどうか

 結論から言うと、予備校によって、学生納付特例の対象になる学校とならない学校があります

 基準は「学校法人」の認可を受けていることのようですが、具体的に、その予備校が対象になっているかどうかは市区町村の国民年金担当窓口に問い合わせれば確認できます

 しかし、対象となる予備校に通っていても、「科目履修生」など通学定期券の許可がもらえない人は、学生納付特例は利用できません

 学生納付特例の対象になっていなくても、30歳未満の低所得者のための「若年者納付猶予」(平成37年6月までの時限措置)が利用できます。

30歳未満でアルバイト程度なら、どちらも変わらない

 学生納付特例と若年者納付猶予、それぞれの所得基準は下記のとおりです。

学生納付特例  118万円+扶養親族等の数×38万円
若年者納付猶予 (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

 若年者納付猶予は配偶者の所得審査もありますが、30歳未満の独身でアルバイト収入程度なら、どちらでも対象になるでしょう。また、いずれも年金を受給できる資格期間には合算されるが将来の老齢基礎年金額の計算には反映されない点でも、同様の扱いです。

 ちなみに、30歳以上の人は、両親を含む世帯全員の所得を基準とした免除制度の対象となります。

「シカト」しないで手続きを

 ところで、若いうちは年金のことなんて興味ないかもしれません。「近いうちに破綻する」なんて不安をあおる情報を流す人たちもいますし、「シカトしていればいい」と思う人も多いでしょう。

 しかし、「自分の頃にはどうせもらえないから、年金保険料なんて払いたくない」とか、「65歳とか70歳とか、そんな年まで生きてるかどうかわからない」とか、そういう問題ではなく、今すぐ、困ることがあるのです。

 事故に遭うなどして大けがをしたり、病気で障害が残ったとき、未納期間が長いと、障害年金が受給できる状態でももらえません。家族を遺して亡くなったときの「遺族年金」も同様に、20歳になったときから事故日(死亡日)の前日までの保険料の納付状況によって受給できるかどうかが決まります

 冒頭の見出しは、標語の形になっています。

学生も二十歳(はたち)になったら国民年金、払えなかったら免除申請

 年金制度の細かい仕組みはよくわからなくても、この標語の内容だけは守ってください。手続きは、お住いの市役所、区役所、町村役場の国民年金担当窓口で行ってください。(執筆者:服部 明美)

【外部参照】
学生納付特例制度(日本年金機構HP)
「保険料の申請免除」と「若年者納付猶予」(日本年金機構HP)