平成27年1月1日から相続税の基礎控除が見直され、これまで相続税が課税されなかった方にも相続税が課税される可能性があります。さらに、資産家の方にとっては、現状よりも相続税額が増加することになります。

 相続税の基礎控除額の見直しが公表された後、相続税対策に関するセミナーやご提案が活発に行われていますが、簡単なようで案外難しいのが相続税対策です。相続税対策を難しくさせているのは次の3つのポイントです。

相続税対策を難しくさせている3つのポイント

1. いつ、相続が発生する(亡くなる)のかが分からない。

2. 毎年、税制改正が行われ、その中に相続税に関連する内容も含まれることがあります。そのことで、今、相続税対策に有効であっても、将来、税制が変更されてしまい相続税対策にならない可能性がある。

3. 世の中の変化により、相続税対策の筈が相続税対策にならない。

 例えば、バブル景気の時に流行したのがゴルフ会員権の購入です。ゴルフ会員権は、取引相場のあるものについては通常の取引価格の70%に相当する額が、相続税算出時の評価額となっています。市場会員権価格が1,000万円の会員権の場合であれば、700万円で評価されることとなります。その分だけ相続税額も減少します。

 ところが、このゴルフ会員権を相続税対策で購入された方は、ご存じのように、ゴルフ会員権の相場が大幅に下落をしてしまったため、確かに相続税額も減少したのですが、もともとの資産も減少させてしまい、本末転倒になってしまったのです。

 しかし、これはあくまで結果論であって、将来のことを予測するのは大変、難しいのが現状です。(執筆者:岡田 佳久)