主に自営業者、退職者、学生などが加入する国民年金。厚生年金は会社員が給与天引きで行われ、納付率が高いのですが、国民年金保険料の納付率は平成25年分で約61%。みんながきちんと保険料を支払っているとは言えない状況ですね。

 国民年金は、年金事務所から納付書が送られて、自分で支払う仕組みなので、払い忘れなどがあるのでしょう。ちなみに、平成26年度の納付率は、約51%。国民年金保険料の支払い期限は、翌月末日までです。今年4月の保険料なら5月末日までに払うのです。

 期限通りに払っているのは、約半分の人…ということになりますね。この数字は、法定免除や申請免除で保険料を満額払ってない人も含めてなので、満額15,250円払っている人はもっと少ないのです。

差し押さえ? ちょっと怖い「特別催告状」

 そこで、年金事務所から電話や文書で来所を求めたりすることは以前からありました。この電話や来所で、保険料を払わないと、特別催告状も送付されていました。特別催告状には、「差し押さえ」などの文字があり、ちょっと怖くなります…。

 ただ、期限内に支払いができれば、保険料に利息などつくことはありません。それに、特別催告状までは、自主的に保険料支払いを促すもので、本当に財産差し押さえるほどの効力はないそうなのです。

 まあ、そんなこと簡単に言っても、なんにせよ、お金がなくて払えないから困っていると思うのですが。国民年金には、保険料の免除制度がありますし、払えないなら、今後の保険料は、免除の申請をしてみることです

 これまでの保険料も、分割納付などの相談にも乗ってくれるはず…。

「督促状」が届いたら放置は危険

 しかし、今年4月から送付されている「督促状」(催告状と字が似ていますが違います。)は、もっと強制力のあるものです。書いてある指定日までに払わないと、保険料に利息をつけて払わなければなりません

 所得400万円以上で13カ月以上、滞納した人が対象だそうです。所得400万というのは、年収だと500万から650万くらいの人ということになります。所得で400万円超えていても、子供が多かったり、他にも扶養家族がいたり、本人が病気だったりした場合、15,000円余りの満額の保険料は大変なこともあると思いますが…。

 なにしろ、「これだけ収入あれば払えるでしょ?」と決めてかかり、「督促状」を送ってきたのですから、早急に連絡をとり、支払う意思を示すべきです。でないと、金融機関などに財産調査を依頼され、預金などが下ろせなくなってしまうかもしれません

 平成24年度は

最終催告状約 69,000件
督促状約 34,000件
財産差押え約 6,200件

 でした。今年からはもっと増えるでしょう。

 とにかく「督促状」が届くのは、ずいぶん後の段階なので、特別催告状などが届く前の、最初の年金事務所からの電話や文書の段階で、支払いについて相談するべきでしょう。

国の制度周知や対応にも課題

 本来であれば、もっと遺族年金や障害年金をアピールし、「万が一に備えられますよ~」と国を挙げて宣伝もした方が、若い人も、国民年金の保険料を払う気になると思うのですが…。何しろ、日本人は、保険好きの国民なのですから。国民年金保険料の免除制度もきちんと周知させた方がいいと思うのです。

 保険料が、全額免除になる所得の基準は、4人家族の大黒柱の場合、所得162万です。失業している場合や、再就職で非正社員になった場合など該当しませんか? 市区町村役場に相談してみましょう。

 免除の申請をしている間に、特別催告状が来た、というお話もあります。タイムラグもあるのでしょうが、文面に「保険料免除申請中に入れ違いで届いた場合はお許しください」くらいの文を入れるなど、行政側に心遣いがあるといいですね。(執筆者:拝野 洋子)