ここ最近、医薬品業界が少し騒がしくなっていますね。9月に小野薬品(4528)ががん細胞に対する免疫治療薬「ニボルマブ」を実用化したというニュースは、とりわけ世界の医療業界を揺り動かす衝撃ニュースだったと言っても過言ではありません。

 足元の業績は低迷、下振れ懸念も出ている小野薬品ですが、株価は上り調子です。10月のミニ世界同時株安の時には一旦値を下げたものの、10月26日現在、同時株安前の水準にすでに回復しています。それもそのはず、ニボルマブへの注目度は高く、小野薬品の将来を担う画期的な治療薬だと市場も認識しているのです。

 もう一つ頭に入れておきたいニュースが、11月の薬事法改正です。改正で何が変わるか話すと長くなってしまいますが、シンプルに言うと、「医療機器の認可基準に変更が加えられる」ということです。つまり、厳しかったハードルが少し低くなり、結果として医療機器業界の成長を期待できるのです。

 医療機器関連が成長する…ということは、今後の株価上昇を大いに期待できると考えられますね。実は、多くの投資家は先回り、今後の利益増を予想して銘柄選別を行ない、医療機器関連銘柄を仕込んでいるとのこと。

 しかし、今からでも遅くはありません。まずは、医療機器銘柄でこれからの成長を期待できる、且つ比較的割安となっている銘柄を探してみましょう。私も医療機器銘柄の中で目ぼしいものを幾つかピックアップしてみました。

 こうして見るとメジャー企業とマイナー企業が入り混じっていますが、どの銘柄も医療機器関連として注目しておきたいところです。ただし、自分の投資法に応じて銘柄選別をしっかり行うのが基本となります。

割安銘柄を選びたいなら…

 割安で放置されている銘柄を買いたいなら、以下3銘柄に注目です。

◆メディアスホールディングス(3154)
◆クリエートメディック(5187)
◆日本ライフライン(7575)

 割安の目安としてよく用いられる指標、PERとPBRですが、PERは10~12倍以下、PBRは1.0倍以下が一般的に割安とされています。表の中で黄色で表示されているように、上3社のPERとPBRは割安の値となっていますので、薬事法改正後の伸び代があると考えられます。

 とりわけ注目したいと思うのが、日本ライフライン。10月24日の引け後に、15年3月期決算予想を発表したのですが、当期利益予想を9.03億円と上方修正してきました。前回予想が4.91億円だったことを考えると、相当な上振れです。27日以降の株価に注目していきたいところです。

株価差益だけでなく配当利回りが気になるなら…

 薬事法改正の恩恵に与りたいならば狙いは株価差益となりますが、願わくば高配当がいいですよね。上記の表の中で、とりわけ高配当利回りとなっているトップ3銘柄は以下の通りです。

◆メディアスホールディングス(3154):3.04%
◆クリエートメディック(5187):3.49%
◆日本ライフライン(7575):3.04%

 10月24日終値ベースの配当利回りとなりますが、偶然にも上述した割安3銘柄と全く同じ銘柄が高配当利回りとなっていました。ならば、薬事法改正後の期待値が高い銘柄はだいたい絞れたと言っても良いでしょう。

どうせなら優待商品も欲しい…?

 せっかくですので、優待商品を貰える銘柄も調べてみました。上記9銘柄の中で株主優待を予定しているのは、4銘柄です。

◆ディーブイエックス(3079):100株以上でQUOカード1,000円分

◆ホギメディカル(3593):100株以上で1点選択(オリジナルカレンダー/サージカルマスク/ホキ美術館招待券/オリジナルクオカード1,000円分)

◆テルモ(4543):自社製品の優待販売

◆ニプロ(8086):1000株以上1年保有で5,000円分のJCBギフトカード

 確かに、株主優待は魅力なのですが、考え方次第では魅力をあまり感じないケースも。例えばディーブイエックスの配当利回りは1.43%、QUOカード1000円分を足しても利回りは2.39%にしかなりませんので、それなら割安&高配当利回りの上記3銘柄を選んだ方がお得です。

 今回考えたのは、薬事法改正で狙い目になる銘柄です。今後の成長期待という視点から考えると、株主優待の有無に関して考えるのは二の次で良いのかもしれませんね。(執筆者:堀 聖人)