ムーディーズが南アフリカを格下げ

 6日、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク(Moody’s)が南アフリカをBaa1からBaa2に一段階格下げしました。Moody’sの格付けでは、Baa2の下Baa3までが投資適格ですから、Baa2は投資適格級の中で下から2番目ということになります。

 格下げ理由は、中期的な成長見通しが弱いことと、低成長が続くために政府債務の対GDP比がさらに上昇する見込みであることです。格付け会社による南アフリカの格下げは、6月13日にスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が南アフリカの格付けをBBB-に引き下げて以来のことです。

南アフリカ経済の近況

 南アフリカの経済成長率はここ数年間低下の一途をたどっています。特に昨年からは相次ぐ鉱山ストライキが低成長に拍車をかけ、2014年第2四半期にはついにマイナス成長となりました。経済成長が停滞する中で、南アフリカの政府債務は2008年の約28%を底に増加を続けており、現在は約46%に達しています。

 一方で、以前の記事「南アフリカランド債券に投資家は戻るのか? 南アフリカの大規模ストライキが終結」(http://manetatsu.com/2014/08/34562/)でも書いたように、南アフリカの経済成長を阻害してきた大規模ストライキはいちおう終結しています。

 ストライキ終結をきっかけに南アフリカ経済が再び成長軌道に乗るのかどうかは注目ポイントです。ただし足元では、米国の量的金融緩和がいよいよ終了したこともあり、南アフリカランドは引き続き1ドル11ランド近辺で推移しており、反転の兆しは見られません。

南アフリカランド債券投資への影響は?

 昨年以来南アフリカ経済の重石となっていたストライキが終結したことは、南アフリカ経済が上昇に転じるための必要条件だったと言えます。しかし、実際に経済成長率が改善するにはしばらく時間がかかることでしょう。

 そんな中、米国の量的金融緩和が終了したことは、海外からの資本流入に対する依存度の高い南アフリカとしては大きなマイナス要因です。ポジティブな内的要因とネガティブな外的要因が両方存在する中で、南アフリカランド債券に対する投資にあたっては、為替相場・債券価格のいずれにおいても波乱要因が多く、引き続き慎重な投資姿勢が求められそうです。(提供:社債投資まとめ!)