日本証券業協会の調べによると、NISA口座を開設したものの一つも株を買っていないという人が、NISA口座開設者の約3分の2に上るようです（14年8月末時点）。もしかして、そのうちの一人があなたかもしれませんね…。
今後NISA口座をどのように活用するかは個人が決めることで、年内にあえて何も買わないという選択肢も一つの手ではありますが、年内に何かしら買いたいという場合、銘柄選別に悩まされることでしょう。
目次
自分の投資スタイルを確認しよう
銘柄選別をする前に、自分の投資スタイルをある程度決めておくことが大切です。
◆株価差益狙い
◆配当・株主優待狙い
リスク限定投資となれば、いわゆるディフェンシブ株を買うのが王道でしょうか。とは言うものの、株投資とリスクは切り離せないことも肝に銘じておく必要があります。
株価差益狙い、つまり値上がりする株を買いたいなら、流動性の高い株、景気敏感株、時にはIPO銘柄を狙って売買することで積極投資ができます。当然ハイリターンを狙う時には、リスクも高くなることを忘れずに。
配当・優待狙いで株を買いたいという場合、当然高配当利回りであること、株主優待商品が魅力的であることが絶対条件となります。また、配当・優待権利獲得を狙い多くの個人投資家が群れるため、権利確定日が近づくにつれ株価が上昇していくのが自然な流れですので、ある程度早めにお目当ての株を買っておくことが条件の一つとなります。
1月株主優待銘柄を狙う
それを踏まえ、NISA口座を年内に利用する一つの手段として、1月株主優待銘柄を狙う方法をご紹介したいと思います。1月株主優待銘柄の中からお好みの銘柄を選別し、年内に買ってしまう。これだけで、準備万端です。
ただし、まだ株投資をしたことがないという方もいるかもしれませんね。そんな方がいきなり数十万円の株を買うのは抵抗があるかと。そこで、10万円以内で買える銘柄で、且つ魅力的な優待商品を取扱い、可能ならば高配当利回り！ という銘柄をピックアップしてみました。（※データはすべて11月10日終値に基づく）
＜タカショー（7590）＞
オススメ度：★★★★★
最低購入価格：49,700円
配当（配当利回り）：17.00円（3.42%）
優待内容（100株以上保有）：
(1) 自社製品の優待価格で購入
(2) オリジナルカレンダー
(3) タカショーイベントへの招待
優待内容（200株以上保有）：
(4) 500～1000円相当の自社製品
タカショーはガーデニング品を取扱う会社で、業界大手。売上、経常利益も少しずつ伸びているので、16年度は増配の可能性もあります。現時点での配当利回りは3.0%オーバーですから、高配当利回りの目安3.0%をクリア。しかも200株保有すると自社製品も貰えます。200株買っても10万円以内におさまるので、星5つ、イチオシです。
＜サムコ（6387）＞
オススメ度：★★★★
最低購入価格：99,100円
配当（配当利回り）：15.00円（1.51%）
優待内容：保有2年未満でクオカード1,000円分、保有2年以上でクオカード2,000円分
サムコは、半導体を主軸とした電子部品製造会社です。化合物半導体に特化したCVD装置がサムコの代名詞と言えますが、CVD装置の出荷が回復傾向にあり、営業益に大きく貢献しているようです。配当金は15.00円となっていますが、18.00円継続の可能性あり。
仮に配当金が18.00円で、且つ1,000円分のクオカードを利回り計算に入れると、利回り合計2.82%に。もし2年以上継続保有すれば、実質利回りは3.83%の計算になりますから、長期保有狙いで売買するのがベターかもしれません。
＜クロスプラス（3320）＞
オススメ度：★★★★
最低購入価格：80,800円
配当（配当利回り）：20.00円（2.47%）
優待内容：
(1) 3,000円相当の自社グループ商品又は3,000円分のクーポン券（クロスプラス オンラインショップで利用可）
(2) 30万円相当の旅行券（抽選で10名）
主に婦人服の企画・販売を行なうクロスプラスですが、量販店向けにおいては業界トップ。営業状況は正直イマイチで、配当額が半額になってしまったのが悲しいところ。それでも配当利回りは2.47%をキープしていますので、まあまあといったところでしょうか。
ポイントは、優待商品です。3,000円相当の商品又はクーポン券が貰えますし、抽選ではありますが海外旅行券が貰えるかもしれないというのは、何だか興味を引かれますね。優待と配当狙いなら申し分なしの銘柄です。
さて、今年2014年も残すところ1か月半となりました。NISA枠を活用し、株投資に挑戦してみましょう！（投資行為のすべては自己責任でお願い致します）（執筆者：堀 聖人）
