意外と使われていない所得控除

 年末調整や確定申告で所得控除されるものに、個人年金保険料があります。最高4万円を課税所得額から控除することができます。

 個人年金保険にはいくつかの種類があり、【一時払い】のものと【税制適格】のものがあります。

税制適格個人年金保険とは

 次の4点は必須要件になります。

・年金受取人が契約者またはその配偶者のいずれかであること。
・年金受取人は被保険者と同一人であること。
・保険料払込期間が10年以上であること(一時払は対象外)。
・年金の種類が確定年金や有期年金の場合、年金受取開始が60歳以降で、かつ年金受取期間が10年以上であること。

 税制適格の個人年金であれば、年間支払い保険料にあわせて、最大4万円の控除されます。

新制度での生命保険料控除額

 もし、所得税率20%の人が、4万円の控除を受けたなら、8,000円の税金が抑えられることになります。

 銀行預金で年間8,000円(課税後)の利息で考えますと、

利子課税(20%)前の利子所得 = 10,000円 

 0.020%の普通預金金利(2015/01/19時点・某銀行)で換算すれば、5,000万円のお金を1年間預けたことと同じ意味になります。税金では小さく感じても、金利で考えると大きいですね!

証券投資の代替金融商品

 個人年金保険料の運用先は、証券や不動産といったもので運用されます。支払い満了まで運用して資産を増やし、給付が始まってからも運用します。個人投資家が運用するのと機関投資家が運用するのとでは運用規模の違いから、持っている情報量やノウハウなど、差が大きいですよね。

 投資や資産に不安な方はたくさんいらっしゃいますし、投資で収益を上げる方は【投資が仕事】のように時間を割いている方が多く、全ての方が、そのための時間を割くことはありえません。

 株式の平均利回りは1%ですから、優良株を選ぶ努力も必要です。『分からないなら(投資信託的に)任してしまう』ということです。

 個人年金保険は長生きするときのリスクに対応するものですので、長生きするほどメリットが大きくなります。これは、公的年金保険と同じです。

 確定拠出年金は掛け金に上限があり、運用成績次第で年金原資が決まります。個人年金保険は掛け金の上限が高く、契約時点で給付基準額決定される上に、保険会社の運用成績次第で、さらなる上乗せが期待できます。

 確定拠出年金は、緊急で資金が必要になっても支給年齢までは基本的に出てきません。個人年金保険は、積み上げた金額の所定の範囲で融資を受けられます。個人年金保険は、柔軟かつ確実な老後資金準備方法の一つとして考えやすいですね。(執筆者:池田 弘司)