民間の生命保険と共済

 生命保険・医療保険を考えるとき、まず最初に考えるのが各種共済制度ではないでしょうか。少ない掛け金でありながら、割戻し金も期待することが出来ます。ただし共済金の上限があります。

 例えば某県民共済の総合保障4型(月掛金4,000円)の場合

死亡・重度障害(60歳まで):

交通事故2,000万円
それ以外の不慮の事故1400万円
病気720万円

 となっています。

不慮の事故・交通事故での死亡割合

 厚生労働省の平成25年度簡易生命表によると、65歳までの死亡原因割合では、

不慮の事故(交通事故)

男性2.94%(0.28%)
女性2.38%(0.18%)

 と意外と少ないのです。発生率が低いからこそ、共済金を高く設定できるわけです。

 死因の多くは

悪性新生物
心疾患
肺炎
脳血管疾患

 であるため、死亡したときに受け取る共済金は、多くの場合720万円と考えられます。

※ 2型(月掛金2,000円)の場合360万円。

 360万円ですと葬式費用関連でなくなりますし、720万円ですとそれプラス、故人の残債の整理などで消えてしまうかもしれません。

民間保険は捨てがたい

 家族をお持ちの場合、残された家族の生活保障の足しにもなりませんから、掛け金が安いからと共済だけに頼るのは避けたいところです。お子様が社会人になるまでの責任のある期間を考えると、数千万単位での保障が必要になる時期があるでしょう。

 数百万程度あっても焼け石に水。この点については、収入保障保険または通常の定期保険にて、特定の期間だけ手厚く備えておく必要があります。共済制度は、加入年齢を区切ることによってリスク頻度を明確にし、同じ掛け金で共済内容を変えています。共済金を支払う可能性の低い65歳以下は、共済内容を厚く、共済金を支払う可能性が高い高齢者は、共済内容を薄くしています。

共済を選択するなら民間保険・資産運用は必須

 制度加入満了となる85歳という年齢は、男女合わせて半数は生存しています。つまり、最も共済の支払い対象となる半数の方は、共済されなくなるのです。そこで現金資産がなかったら?

 一番使う頻度が高くなるときに使えなくなるのですから、60~65歳までにしっかりと資産運用して財産形成を行い、65歳以降は共済のお世話にならなくてもよいようにしたいものです。

 若い内に生命保険・医療保険に加入するほうが、共済とさほど変わらぬ保険料で一生涯保障される可能性があります。共済の利用は、民間の保険の利用または資産運用をした上での、追加オプションとして考えたいですね。

 掛け金が安いということは、

年齢的に支払う可能性が低い
保障期間が限定
保障内容が薄い

 これらのどれかなのです。生涯の資産形成とリスク回避を考える上では、どれかに偏ることなく

基本を確保する保険
追加オプションの共済
万能である現金資産形成

 と考えて、上手に活用してください。

 家族の状況によって皆さん異なりますので、『みなさんはどうしているの?』ではなく、ライフプランを設計してみてくださいね。(執筆者:池田 弘司)