昨今における超低金利時代、すまい給付金制度などの後押しもあり、住宅を手に入れようとする方も多いと思います。そこで超低金利だからこそ注意したい3つのポイントを見ていきましょう。

ポイント1. 不安材料は対価として考える

 まず固定金利型と変動金利型、どちらが損か得かなどという損得勘定ばかりに気を取られ、どちらがより一層安全に数十年間返せるかを見失う方が見受けられます。

 総返済額が固定金利期間選択型や変動金利型の自己の選択によって一番有利にもっていきたいと思っている方は多いでしょう。

 しかし長い間にわたる住宅ローンの総返済額を一番有利にもっていくのは、そう容易なことではないですし、なによりその期間ずっと1つの不安材料として金利変動などをもち続けなければなりません。

 その1つの不安材料を対価と考えたら、あらかじめ総返済額が決まっている全期間固定金利型のフラット35などを活用したほうが、一層返済プランも立てやすいですしなにより将来の金利の変動などを気にせず安心して、その不安材料なしに、穏やかに過ごせるメリットは多いと思います。

ポイント2. 余裕をみて返せる金額を借りる

 超低金利だからこそ、これ以上の条件はなかなかあるものではありません。よく住宅ローンは「借りられる金額より返せる金額を借りろ」と言いますが、まさに昨今における超低金利時代にこそ最大限に当てはまります。

 そこで安易に借りられる金額よりある程度余裕をみて返せる金額にしないと、これ以上の条件での借り換えなどによる対策が将来極めて考えにくいので、最悪住宅を失うなどのことが起きかねません。

 例えば、以前住宅ローンを組んだ方の金利が3~4%だとします。もし現在において返済額を減らさなければならない不測の事態が起こった場合、この方は現在より高めの金利で借りているので未だ隠れた余力があり、返済額を減らすのに選択肢があると思いますし、また現在の超低金利を活用すれば、借換えだって考えられるということです。

ポイント3. 返済余力が出たらすぐ繰上げ返済をしない

 返済に余力が出てきた方で、すぐ繰上げ返済を考える方がいますが、慎重に考えて頂きたいと思います。

 まず、住宅ローン控除は、10年間の年末借入残高の1%が控除額となるため、この期間にもし、繰上げ返済をしたら、年末借入残高が減り1%の控除額も下がります

 結果として住宅ローン控除が軽減されてしまうため、所得税や住民税の軽減額に影響を与え、何のための繰上げ返済か意味をなくす場合があります。

 もし資金に余力が出てきたら、昨今の超低金利で住宅ローンを組んでいる場合、繰上げ返済などすぐに返済することを考えずに、むしろ不測の事態のことも考えて預貯金にストックしたほうが良いでしょう。

 さらに余裕資金があれば、投資信託等で運用を考えても良いと思います。要は借りている住宅ローンの低金利より、少しでも運用率が上がれば金利差がプラスに生じて、結果として上手にお金を回していることにつながります。

 ただ運用は預貯金と違い投資なので対象とする商品内容の理解とリスクを十分に承知してから始めて下さい。

 以上3点をふまえて、安寧な住まい作りの住宅ローンを選ぶ時から完済する時までのライフプランの参考にして頂ければと思います。(執筆者:長坂 保)