投資を行う上では、例えば国内の株式投資であれば、日経平均株価の動きは何らかの形で影響を受けることになります。例えば、ファンドマネージャーなどの投資のプロが投資信託の運用を行う場合、日経平均株価が1年間で-10%のような状況であれば、ファンドマネージャーの腕で運用を行っても、その投資信託をプラスにするのは至難の業だと言われています。

 投資環境が“雨”の場合であれば、投資のプロであっても避けられないのが現実です。

 日常生活の中で晴れの時であれば雨傘は必要ありませんが、雨の時であれば雨傘がなければ濡れてしまうことになります。しかし、天気予報で天気を確認される方も多く、天気予報については外れることもありますが、ほぼ正確に予測しています。

 ところが投資の予測では、天気予報と比べると正確性は劣ってしまいます。これは、投資の予測のレベルが低いのではなく、政治・経済・紛争などの他に予測ができない要因も投資の環境に影響を与えているからです。

 小泉純一郎元総理が、「人生には3つの坂がある」と言っています。それは、上り坂、下り坂、それに「まさか」という坂です。この「まさか」という坂はなかなか予測ができません。

 例えば、「電力会社の株価は比較的安定しており、配当金も定期預金と比べると高めになっているので、安定した運用を考えるのであれば、電力会社の株式投資が良い」といったような話を昔はよく言われていました。

 ところが、この運用方法は予測ができない要因により、一瞬にして崩れてしまいました。

 したがって、投資を行う上では、「まさか」のことも考えて行う必要があります。これは、実際に「まさか」を経験して初めて気付くことなのかもしれませんが、「まさか」のことがあっても、次のチャンスに向けて投資を続けることができる状況にしておくのも重要です。

 収益を上げるために投資を行うのですが、逆の動きになったことも考えた上で行う必要があります。投資は派手さがあるように思えますが、案外、地味なものかもしれません。(執筆者:岡田 佳久)

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