Q:私立小学校に子供を受験させても大丈夫かどうか、知りたいと思います。

子供は1人で共働きです。共働き家庭ですので、金銭的に余裕があるとは思いますが、私立小学校に子供を通わせる最低年収はどれくらいでしょうか。

また、私立小学校には保護者(とくに母親)の会みたいなものがあり、お茶会などの参加が半強制的にある、と聞いています。共働き家庭ですと、平日昼間のおつきあいはできそうもありません。そのあたりもことも、ぜひ伺いたいと思います。(神奈川県 32歳 既婚女性 子供1人)

A:回答

 文部科学省の平成24年子供の学習費調査によりますと、公立小学校で1年間にかかる学習費(学校教育費、学用品費、給食費、学校外活動費(塾、おけいこ事など)含む)は、約30万円、私立小学校でかかる学習費は約142万円。私立小学校は公立小学校の4.7倍の学習費がかかります

 これはあくまでも平均値。私立小学校に通わせる距離や交通機関によっては、通学費がさらにかかることもあります。

 子供を私立小学校に通わせても大丈夫な最低年収は〇〇万円という数字は、算出することが難しいのが正直なところです。今後のご家庭の収入やその継続性、ライフイベントにかかるお金に大きく影響されます。

 現在は共働きで余裕があっても、奥様が第2子を妊娠して、仕事を休職する、退職するといった事態や、マイホーム取得にともなう支出や住宅ローン返済額、リストラや転職等で収入が下がってしまうことも想定しなくてはなりません。

 それでもなお十分な貯蓄があり、

1) 6年間にわたって何があっても年間約150万円の学習費を払い続けることができること

2) 私立小学校から公立中学校に進学するのは少数で、私立中学校や高校に進学するお子様が大半であることを承知して教育費を準備できること


 が可能であれば、家計の面では私立小学校受験もGOサインです。

「お茶会」は一部に限った話

 私立小学校受験は「お受験」とも言われ、有名校、人気校の受験には親子で受験塾通学なくして合格なしと言われています。著名人、芸能人の子弟が通うような有名校では、「固い絆のお食事会やお茶会」が催されている、という話を私も聞いたことがあります。ただし、それはごく一部に限った話でしょう。

 ちなみに私のよく知る私立小学校(東京都多摩地域、1学年70名、高校まで一貫教育、入学試験の倍率6.7倍)は、保護者のみなさんを拝見していると、公立小とそれほど雰囲気は変わりません。

 お母様方の約半数は専業主婦、半数は共働き(もしくはシングルマザーで仕事あり)で、下の子が乳児や保育園児のご家庭もあります。一人っ子が多いなと感じますが、きょうだいで1人だけその私立小学校に来ている子もいます。

 クラス単位の懇親会(=お食事会)はありますが、出席は任意です。1学年70人で途中クラス替えはあっても6年間なので、子供と保護者の顔は自然に覚えてしまいます。

小学校の6年間は子供も家庭も激動の時期

 私立小学校を選ぶ理由の上位は「校風、教育方針が子供に合っていると思うから」、「子供にとって環境がよいから」、「通学に適している(可能である)から」です。いずれも子供にとって適しているか、よいだろうかという視点で選んでいることにお気づきですね。

 小学校の6年間は成長目まぐるしい6年間であり、家庭では家族が増えるかもしれない時期、家計でも人生の三大資金(住宅資金、教育資金、老後資金)のうち、住宅資金と教育資金のバランスがいちばん難しい、言ってみれば激動の時期です。

 お子様の個性とご家庭の教育方針、それから家計に合った、賢明な小学校選びをしていただきたいなと思います。(執筆者:太矢 香苗)