1. 先進医療特約は付けた方がいい?

  


ほとんどの医療保険、がん保険には先進医療特約が付加できるようになってきた。
今は、逆に先進医療特約が付いていない医療保険、がん保険は売れないとさえ言われているのだ。

先進医療特約については、推進派、反対派さまざまな意見があるが、私は個人的には推進派だ。

厚労省の2013年のデータでは約134万人の入院患者のうち、先進医療を受けた患者は約2万人、割合は約1.5%。
  
この割合から考えれば、利用することなく掛捨てになる可能性が著しく高い特約だが、1.5%に該当した場合の高額な自己負担を考えれば、先進医療特約こそ確保すべき保障だ。

なぜそう考えるのかといえば、先進医療特約の保険料は月々約100円(保険会社、保険商品により違うが、60円~150円の価格レンジ)と割安だ。

約134万人の入院患者全員がこの特約保険料を払ったとすれば、年間の保険料総額は約16億円。
それに対して、先進医療費用総額が保険料の約8.3年分となる約133億円(2013年実績)。

先進医療を受けた人、1人が支払う医療費がいかに高額であるかが分かる。

厚労省の先進医療の過去5年の実績報告によれば、
先進医療総額は、2009年が約65億、2013年が約133億円と約2倍。
1入院に占める先進医療費の割合は、2009円が37.8%、2013年が65.3%と約1.7倍。

2. 先進医療給付金は後払いが一般的

今後も先進医療総額は増加していくことが想定される中で、医療保険やがん保険に付加されている先進医療特約で注意したいのは、高額になる先進医療給付金は、ほとんどの保険会社で「後払い」になっている点だ。

先進医療で高額になる治療の代表として、重粒子線治療や陽子線治療があるが、これらの技術料は300万円前後。

つまりこれらの先進医療を受けようと思えば、個人で医療機関に300万円ほどのお金を先に支払うことになる
  
がん治療が継続しているような場合、金銭的に厳しい状態であることも考えられる。そんな時に、先進医療の費用を先に医療機関に支払わなくてもよければ、経済的にかなり楽なはずだ。

また保険会社が先進医療費を医療機関に直接支払ってくれると分かっていれば、躊躇することなく先進医療が選択できる。

3. 医療機関へ直接支払いできる保険会社

生保では、ジブラルタ生命、メットライフ生命、アクサ生命、住友生命、チューリッヒ生命、オリックス生命など。
損保ではセコム損保、SBI損保などは先進医療給付金を医療機関へ直接支払うサービスを行っている。

医療保険やがん保険に加入するとすれば、先進医療特約を付加する方が賢明であるし、給付金を医療機関へ直接支払ってくれる保険会社を選択する方が安心だ。

ただし、先進医療の中でも高額な治療費がかかる重粒子線治療と陽子線治療のみを対象とするところがほとんどである。その点は注意が必要だ。(執筆者:釜口 博)