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「子供NISA」なのに子供は蚊帳の外 日本で金銭教育が行われない理由


「子供NISA」が始まると言う。

「未成年を対象にした少額投資非課税制度(NISA)である子供NISAが2016年に始まる見込みだ。子供NISAは主な資金の出し手が祖父母にあたるシニア層になりそうで、相続税対策にもなるため、世代間の資産移転を促す可能性が高い。長期保有が前提となるので、株式相場の下支え効果も現行の成人NISAより大きくなりそうだ」(引用元:日経新聞)

とのことだが、これでは子どもを利用した親や祖父母の少額非課税投資にしか過ぎず、子供にとっては自分たちが単に利用されているだけで制度の蚊帳の外に置かれた感がするのではないだろうか。

これでは、犬や猫等のペットも養育にお金がかかるので、「愛犬NISA」とか作ったらどうだろうか、という議論もありかもしれない。

「子供NISA」という言葉を聞いたとき、本来はそろそろ日本でも、英国のように小学校初等教育課程から金銭教育を始めるべきだ、という国民的議論が起こることを期待したが、それはどうも起こらないような気がする。

なぜなら、多くの大人が今まで金銭教育を受けてきておらず、単に金融機関に消費される受身的な存在として「難しいことは分からないから」と自ら勉強を放棄し、それを黙認していること、そして、誰がそういった金銭教育をするのかが課題である点だ。なぜならそういった教育を体系だって受けている大人がいない訳だからだ。

それでは、金融機関やFP、税理士、社労士、等のお金のプロにお願いしたらどうかということについては、これもおそらく駄目であろう。営利目的の特定金融機関や特定個人が公的教育に関われば、中立性が保証できなくなるのは目に見えて明らかだ。

それ故に、アメリカのように外部のNGO法人が関われば、いいように思う

但し、「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」が大ベストセラーになった、ロバート・キヨサキ氏流に言えば、「I」(Investor = 投資家)のクワドラント目標に、単に頭でっかちのマネー専門家風の子供たちを量産することではない。

その子たちが、自分自身、銀行になれるような教育を目指すことであろう。銀行員になるということではなく、銀行になるのだ。

だから、そういった金銭教育の教師は、キヨサキ氏のように、資本主義経済体制下で経済的自由を勝ち取った成功者たちが望ましいということになる。なぜなら、金銭教育の目的は経済的勝者を育て上げることだからだ。

ロバート・キヨサキ氏のこの本に出会ったのは、2005年前後になるから、もう10年経ったことになる。ちょうどサラリーマンの生き方に疑問を覚えたときだ。当時は転職を繰り返すキャリアアップに疑問を感じていた。

私の父は元々商人で、僕が小さい頃、よく父の店で仕事を手伝った記憶が今だに鮮明であり、いつも笑顔で愚痴一つ言わず、誠実な仕事ぶりの父の生き方を尊敬していた。多分、戦後焼跡から出発した昭和生まれの平均的な父親像で、僕もいずれこうなりたい、とサラリーマンになって働いて10年ぐらい経ったときそう思うようになった。

キヨサキ流に言うと、この10年で私はクワドラントのE(Employee = 従業員)からS(Self-employed = 自営業者)に移り、少ないながらもB(Business owner = ビジネスオーナー)からの収入を二本つくることができた。 家内と一緒にもう一本Bを立ち上げることが、今年の目標だ。

私が外資系半導体マン時代に一緒に仕事をしたT氏は、7、8年前会ったとき、当時別の半導体企業に転職していて、その仕事の傍ら「僕は銀行のようなことをやっている。だから保険も投資信託もいらない」と言っていたが、その銀行はうまくいっているのだろうか。

我流は危険ということはプロ意識ある人間には当然の考えだと思うが、人間、自分の専門外はとかく我流に陥りやすい。だから、先人の智恵を追体験できる教育が大切なのだ。(執筆者:伊藤 克己)

この記事を書いた人

伊藤 克己 伊藤 克己()»筆者の記事一覧 (20)

ゆうゆうFP事務所 代表FP(現在閉鎖)
電機・半導体メーカー退社後、外資系生保と乗合代理店で実務を学び、独立系FP事務所を開業。リスク・ファイナンシングを現場実践している「実践派FP」として顧客利益優先に活動。
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