※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

これからの株式投資はどうすればよい? 長期投資と短期トレードの考え方

投資 株式投資
これからの株式投資はどうすればよい? 長期投資と短期トレードの考え方

八方塞の現状


ITバブル以来15年ぶりに到達した日経平均株価20,000円も、その後は頭打ち。連休前にはギリシャ問題、アメリカの景況感悪化などを理由に下落し19300円も割り込んでしまいました。


一方、為替相場も119円~120円前後で大きな変動なし。元気がよいのは新興国株式と原油価格ぐらい?

こんな状態の中、これからの方針が決まらない、とお悩みの方も多いと思います。株式は持ち続けるべき? それとも売るべき? 同じ売るでも、一部売却で残高を減らすだけでよい? それとも大幅な売却がよい? …悩みは尽きないと思います。

ではどんな方針で臨めばいいのか?

一言で言うと、「そんなこと分からない!」です。

ただし、答えはない! との意味でなく、(もう少し丁寧に言うと)投資に対するスタンス、投資先そして利用商品がはっきりしなければ答えは出ません。と言うことです。

今後の株式投資に対する方針やポイントを、それぞれ場合分けして考えてみます。

これからの株式投資のポイントの場合分け

スタンス

まずスタンスですが、これは長期投資なのか短期トレードなのか? を意味していると考えてください。

基本的に保有を続け、投資先資産の成長を収益源とする(=長期投資)のか? それとも売り買いを繰り返す中で価格のサヤを積み重ねる(=短期トレード)のか? とも言えます。

投資先

次の投資先とは、国内株か海外株か? 海外株は先進国なのか新興国なのか? 一つの国だけに投資をするのか分散投資とするのか? などを意味します。ただし、各国の状況などをそれぞれ検討し始めると膨大な量となるので、今回は国内株に限定します。

利用商品

最後の利用商品とは、投資信託なのか個別株なのか? と言うことです。

長期投資&個別株

長期投資の方はそもそも短期的な株価変動は気にせず投資しているはずです。また、投資時には成長が期待できる銘柄を選んでいるはず。

となれば、この前提が今も継続されているのか、今後も継続されそうなのかどうかがポイントです。(成長を意識した投資先でない場合、それは気持ちだけの似非長期投資です。もう一度リセットし、始めからやり直してみてはどうでしょうか。)

売るべき場面は、明らかに割高になっている場合の避難売り、業績悪化で成長期待が剥がれたときの損切りだけ。これ以外は持ち続ける! が答えです。

短期トレード&個別株、投資信託

この場合は、マクロ的なものは視野に入れず、チャートやテクニカル的分析など自分が普段利用しているツールから各自判断することになります。短期トレードに「良い銘柄」との概念や「マクロの変化からの相場観」を取り入れることは、むしろマイナスとなります。

また、一瞬の判断を繰り返す短期トレードにおいて他人に意見を求めるようでは、そもそもトレーダー失格ですね。

長期投資&投資信託

初心者向けの投資方法と言われますが、実は判断が難しい投資方法です。

と言うのは、あまりにも多くの銘柄に投資しているため投資先株式の状態を分析できない。また、分析しても良いものと悪いものが相殺するので、分析する意味はあまりないと言えるからです。

他力本願となることには目を瞑り、ファンドマネージャーの運用能力やこれからの日本経済の成長を信じるしかないですね。

そんな中あえて判断をするとなれば、マクロ的な指標からの判断でしょう。現在の強弱入り乱れた主な状況をご紹介すると、

●悪い状況
・国内株は既に割高と言われている。アメリカ株も割高だとイエレンFRB議長が発言。

・GDPをはじめとして、アメリカの各種指標に先行き不透明なものが出てきている。

・セルインメイ! が頭を抑えている。
 ※セルインメイ:5月に売れ! 10月に買い、5月に売ると利益を得られる、との相場格言。データを分析すると格言に留まらず実際に高い収益率となることが多く見られる。

・国内インフレ率が下げ止まり、円安傾向がストップしている。

・中国経済の不透明感。

●良い状況 
・大きな株買い資金(日銀、ゆうちょ、GPIF、公務員・教職員年金など)がすでに待機済み。

・日本企業が強い体質と変化している。(=ROEが10%超えに。)

・東京オリンピック特需。

・指標には現れない新商品や容量変更を考慮した実質的なインフレ圧力が強い。

まとめ


マクロ経済の強弱ポイントはこのようなところでしょうか。この内、どちらの、そしてどの要素が強いのか? 判断を投資行動にどこまで反映させるべきなのか? などを考えるのですが、もちろん簡単に答えは出ません。


むしろ誰にも答えは分からないと言った方がよいので、絶対的な答えというよりは、あくまで可能性が高いと思われるものを選びます。
 
私の考えは、なんだかんだ言っても、大きな買い資金があることが影響するのかなと思っています。すなわち、全体的には大きく値下がりしない。一方、大きな値上がりは景気次第、です。

今回、投資スタンスとして長期投資と短期トレードにおける考え方をご紹介しましたが、「中期投資の場合はどうなるんだ?」、「ファンダメンタルズとトレードを併用している場合はどうなるんだ?」との問いがありそうです。この場合は、短期長期両面からチェックしてください。投資の要因、トレードの要因すべてをチェックしてください。となります。
 
そうです、中期的な運用はかえって手間がかかり、かえって判断が難しくなると私は考えています。フレキシブルに対応できるとも言えますが、中途半端になるとも言えます。

判断に悩む今だからこそ、自分自身の投資スタンスをもう一度確認してみることが大切です。でなければ、対応策は生まれません。大切なお金を運用しているのです。投資初心者であろうがベテランであろうが関係ありません。ベストな対応が必要であることは間違いありません。

最後に、長期個別株投資にもぜひ注目してもらいたいと思います。

投資信託を使い、日本全体の経済成長を夢見る他力本願の運用も悪くありませんが、成長が期待でき、応援してみたくなる企業を厳選し、株主となることも素晴らしいものです。
優秀な企業に安くで投資する!このポイントさえ押さえれば、長期個別株投資はシンプル、簡単、高収益が期待できる投資方法です。(執筆者:山副 耕一)

《山副 耕一》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

山副 耕一

山副 耕一

「長期個別株投資」推奨ファイナンシャルプランナー メイキット有限会社 代表取締役 京都府在住。関西大学経済学部卒業後、独立系FP会社に入社。平成7年メイキット有限会社を設立。現在に至る。FP資格講座や経済セミナー講師業務、原稿執筆などを行う中で、現在は「投資」としての「長期個別株投資」の普及活動を中心に活動中。「株式投資」には、本来の意味である企業への「投資」と、株式を使った「トレード」が併存するが、後者の情報やセミナーばかりになっていることが現状。これを少しでもバランス良くするための情報発信をすることが天命と考えている。 <保有資格>:CFP、1級FP技能士 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集