さて、今回は久々に、ヘッジファンドを取り上げてみたいと思います。

ヘッジファンドには、様々な運用手法がありますが、その中でも、代表的な「グローバル・マクロ戦略」を用いたヘッジファンドの最近の動向を見てみたいと思います。

グローバル・マクロ戦略とは

一般的に、相場のトレンドに乗った取引をシステム売買で行う運用手法のことを指します。各国の経済、金利、為替などのマクロ指標の予想に基づき、機動的にグローバルな投資を行います。

通常は、ロング(買い)並びに、ショート(空売り)を用いて運用を行いますが、今回取り上げるファンドは、ショートは行わず、ロングのみで取引を行っているのが特徴です。

ファンドの特徴

ファンドを運用しているのは、1995年設立の英国系の資産運用会社です。

ファンドの特徴としては、4カ月に一回2桁の月次収益を上げることで、“30%の年間平均収益”を目指すことにあります。

その為に、債券関連銘柄には最高10倍まで、株式には最高4倍まで、レバレッジを掛けることができます。

基本的には、100種類以上の銘柄に“分散投資”を行う「ハイリスク・ハイリターン型」のヘッジファンドです。

パフォーマンス(運用実績)

気になる運用実績ですが、以下のようになっています。

2008年   -22.7%
2009年   46.7%
2010年   82.4%
2011年   32.7%
2012年   38.6%
2013年   5.0%
2014年   15.9%

2009年以降は、好調な成績を残していることが分かります。

また、2015年も、

1月   9.2%
2月   1.9%
3月   0.8%
計    12.2%

と好調を維持しているようです。

ファンドの概要

当ファンドは、2006年8月から運用されている米ドル建てのファンドです。

平均の年間収益率は25.5%で、シャープレシオも1.18と高いのが評価ポイントでしょう。

高いレバレッジをかけることもできる「ハイリスク型」のファンドではありますが、投資金額は比較的低く設定されています。

ある程度リスクを取って、リターンを狙いたい投資家が、「ポートフォリオ」の一部に組み入れるといった“投資スタイル”に向いているファンドといえるでしょう。

金融危機の時には、痛手を被ったヘッジファンド業界ではありますが、機関投資家や富裕層の高いニーズもあり、ヘッジファンドの運用残高は増加傾向にあります。

海外ファンドの投資には、詳細な分析が欠かせませんが、中にはいまだ優良な成績を上げているファンドも多数存在します。外貨での運用を考えている投資家は、FXや外債だけでなく、ファンドでの運用も検討してみると良いでしょう。(執筆者:荒川 雄一)