遺言書がない場合(ほとんどの方が、このケースです)

1. 相続発生

  ↓
 遺産は共同相続人の共有財産
  ↓
 遺産分割協議を通じ、固有財産となる

2. 遺産分割がまとまらないと…


・期限はないが、金融商品は裁判をやらない限り、1円もお金を出せない
(※裁判をすると、法定で分割が可能です)

・不動産は共有の財産のままとなり、全員の合意がないと売却は困難となります。又、その土地にローンを利用して家を建てる場合も、相続人全員の合意が必要となります。

相続人間の感情のしこりが、残ります。

・相続税法上(申告が必要な人に限りますが)10か月以内に申告をしないと、不利な取り扱いになり、結局、相続人全員が損をします。

3. 相続できるのは、法定相続人のみ

民法で定められた相続人以外の人が、遺産を取得することはありません。そのため、例えば、同居していた長男の嫁には、相続権はありません。(※遺言書か死因贈与があれば、別です)

4. 故人の財産を調査し、確定させる

5. 遺産分割の話をする時期


忌明け後が多いです。(死亡後35日、49日)まずは財産の調査

・土地・家屋(固定資産税の明細等にて調査)
・預貯金、保険
・貸金庫

忌明け後3か月ぐらいで財産目録を作成し、交付します。各相続人さんの気持ちや事情をじっくり聞くこと。

6. 分割協議は、なるべく相続人のみで顔を見て話し合うようにします。

・相続人の配偶者などの同席は、ご遠慮いただいた方が望ましい
メールラインで分割の話はしない。

7. 法定相続分についての説明

民法の規定による、法定相続分について説明します。(おすすめする訳では、ありません)

但し、相続人の合意が、優先します。法定相続以外の分割を行っても贈与税などの課税上の問題が生じません故人の思いや各相続人の事情により、どんな分割でもOK

8. 遺産分割協議が、相続税の申告期限内にまとまらない場合のデメリット

・農地の納税猶予
・小規模宅地等の特例

以上等が使えなくなり結局、相続人全員が損をします

9. 第二次相続のこと

税金上の問題も考えます。
・二次のときは、子供だけの分割協議となります。
 (一次のときは片親がいるが、二次にはいない。)

10. 納税資金のことも考えて、分割をします。


土地のみを相続しても、税金は現金納付となります。

11. 「先祖から継承してきた財産」と「その他の財産」を区別して考えます。

例えば、不動産は○○家を継ぐ人預金は頭割りに

12. 「相続相談室」は、共同相続人に対し公正中立の立場で調整することが、仕事となります。

同居していた長男は、すべて相続したい
   ↓
分割がこじれた場合、法定相続分となる
   ↓
譲歩も必要

13. まとめるために


直接の依頼人以外の相続人と、より多く接点を持ち、分割について相談をうけるような信頼関係をつくる「故人の意思は、どうであったか」をもとに話し合う。

もうすぐお盆です。家族や親せきが集まる家も多いと思います。いつかはやってくる相続について、話あってみてはいかがでしょうか。(執筆者:橋本 玄也)