Q:相続の発生に伴い、税理士から戸籍の入手を依頼されています。しかし、戸籍には「戸籍謄本」、「戸籍抄本」、「改正原戸籍」などいろいろあり、混乱しています。それぞれの違いを教えてください。

解説

「戸籍謄本」と「戸籍抄本」の違いは、全部記載されているか一部記載されているかの違いです。「改正原戸籍」とは、戸籍の改製があった際の、改製前の戸籍のことをいいます。

1. 「戸籍謄本」と「戸籍抄本」の違い

一般的に「謄本」とは記載されている内容の全部の写しをいい、「抄本」とは記載事項の 一部だけ抜き出してコピーしたものです。つまり、「戸籍謄本」とは1つの戸籍に記載されている全員の身分関係を写したもので、「全部事項証明」とも言います「戸籍抄本」と は1つの戸籍に記載されている一部の人に関する記述を抜き出して写したもので、「一部事項証明」とも言います

2. 戸籍の改製

戸籍は法令の改正やコンピュータ化などにより、時折作り直されてきました。これを「戸籍の改製」といい、その改製される前の戸籍を「改正原戸籍」といいます。戸籍は改製には基本的にそのまま移し替えられますが、改製時にすでにその戸籍から除籍されたものは、改製の際に移し替えられません。そのため、正確な家系図を把握するためは、現在の 戸籍謄本だけでは不十分で、改製前の「改正原戸籍」も確認しないといけません。

要するに

相続が発生した場合、亡くなった方の身分関係をもらさず把握する必要がありますが、その際に戸籍の確認は欠かせないステップです。しかし、戸籍関連の用語はあまりなじみがなく、場合によっては確認したつもりでも不十分な場合があります。それぞれの言葉の意味を正確に理解して、手続きの漏れがないようにしましょう。(執筆者:小嶋 大志)