特定の地域を応援する

今までもお金を使って誰かの役に立つ方法は、いくつかありました。

例えば、会社を応援したい場合、その会社の株を買って配当や株主優待を受けるというもの。株式投資です。

また、自治体で作ろうとしているものに応じて資金集めのために債券が発行され、それを買うことで利息が得られるもの。債券投資です。

これらは「投資」となるので価額の上下があったり、償還や売却時に当初考えていた金額で戻ってくるかどうかについてはリスクがあります。今回紹介する「ふるさと納税」は投資ではなく、寄附です。寄附をすることで完結します。自分たちが普段払っている税金と違い、意思をもって選んだ自治体に寄附したことになります。

どんな気持ちで寄付先を選ぶ?


自治体によっては寄附金の使い道を選ぶことができます。「ガバメント クラウドファンディング」といいます。寄附をした方に対してお礼の品がある地域もあれば、ない地域もあります。

ふるさと納税の選び方は

・お礼の品で選ぶ
・地域で選ぶ
・使い道で選ぶ
・クレジットで選ぶ

となっています。

クレジットの利用については9月から開始されました。これによってクレジットにポイントが付いたり特定のポイントカードにもポイントが付くのでポイントを集めている人にとっては良いニュースだと思います。

給与所得者ならワンストップ特例活用も


ふるさと納税は、個人が2,000円を超えて寄附を行った場合に、住民税の2割までが控除の上限となっています。実際の税金控除となる目安はシミュレーションができるようになっています。2015年の4月以降の寄附であれば寄附先が5つの自治体まで確定申告をしない給与所得者の2つの条件付きで従来の確定申告をしなくてすむことになります。

しかし、注意点は確定申告が不要となっただけで申告特例申請書は各自治体へ提出しなければならないということです。

申告特例申請書(ワンストップ特例制度)はふるさと納税をするときに申し込み内容の中に「申請書希望」という項目があればチェックをするか、寄附する自治体に直接連絡をして送ってもらわなけれ書類は届きません。そしてこの書類を郵送し、各自治体から申告書受付書が届くところまでで、自分が行うことや確認することが終わった、となります。

確定申告のほうがいいか確定申告不要としたワンストップ特例制度を利用するかどうかは本人の考え方次第です。どちらの方法でも不慣れな手続きに慣れていくことが大切だと思います。(執筆者:堀口 雅子)