1980年代後半は、日本中にて、奇跡に近いバブル景気が起きていました。土地の値段が2倍、3倍に上昇しました。当時、このようなレベルは珍しくなく、10倍に跳ね上がったケースもありました。5000万円で購入した自宅が、1億円や2億円の価値になったとのコメントがありました。

しかし、このコメントをした人は成功していません。なぜなら、このバブル景気の時に自宅を売り払うことができなかったからです。

日本人は、「自宅は一生に一度の買い物」として、自宅を大切に扱います。または、「住めば都」といい、移り住んだ環境にあわせて、満足感を高められる能力を持ち合わせています。この2つの言葉はいずれも、引っ越しをせず、その土地や建物に定住し続けることが当然だとの認識です。

当時、大半の一般の人は不動産は手が出ないものだと考えいた傾向がありました。不動産業に係わっている人以外は、不動産に関する知識を持っている人事態が少なかったのも事実です。だから、バブル景気がおきて5000万円で購入した自宅が1億5000万円になって、売却するれば1億円の利益が出ることが分かっていても売ることができなかったのです。

しかし、実際は、もう一つ別の理由もありました。

この時代、一つの自宅価値だけが高騰したのではありません。東京中の土地の価値が上昇したのです。つまり、自宅を売り払って利益が出ても、次に購入するしなければならない住まいもまた高額でした。同じような立地・同じような広さ・同等レベルの自宅を購入しようとしたら、その購入金額は1億円を超える価格だったのです。

住む場所はどの家族にとっても必要なものです。自宅を手放したあとは、新たに別の自宅を取得しなければなりません。売って利益が出ても、次の物件が高額ならば手元に利益は残りません。この当時のことを参考にすると、どんなに景気がよくても自宅だけを持っているのでは、土地相場が高騰した時の利益を獲れないということです。

もしこのとき、自宅の他にもう一つの不動産を所有していたのならばどうでしょう。自宅にはそのまま住み続け、もう一つの不動産が3倍に高騰したときに、売り払えばよいのです。

例えば、3000万円で購入したものが、9000万円になり売却できて、6000万円の利益が手に入るのです。(実際の税金等の諸経費は考慮に入れていません)現代にこの状況を考えただけでも、素晴らしいことだとすぐにわかります。

いまは国債が大量に発行されており、急激なインフレが来るかもしれません。その時にあなたは何ができますか。簡単なことからでよいので、一つ一つ、不動産知識・金融知識を身につけることが大切です。

不動産に興味がない人、不動産のインカムゲインでは収益が少ないと思っている人、自宅プラスワンの不動産を持つことの大切さをしってください。そして、将来も元気に、楽しく、そして有意義に暮らしてください。(執筆者:大長 伸吉)