我家のケース


我が家の場合、先祖から引き継いだ土地がありました。といっても調整区域の農地がほとんどです。調整区域は建築制限があり土地活用や売却が困難な土地です。預金を調べたら納税資金を支払うだけの、ぎりぎりといった状態でした。それでも相続にまつわる諸費用を考えると相続税を少しでも減らしたいと考えました。

そこで保険を使った相続税対策を検討してみました。預金を死亡保険でもらえば、非課税(500万円×法定相続人の数)になります。そのため預金を一時払いの終身保険に切り替えようと思ったのです。

保険代理店の方に相談してみました。実は僕の父は癌の宣告を受けており通常の生命保険に加入できませんでした(当時の話ですが)。

そこで個人年金なら癌の宣告を受けていても加入でき、しかも2年の運用期間中に亡くなれば死亡保険として非課税の枠が使えるとのことでした。ただし2年後、個人年金として受給開始後は非課税枠が使えないとことでした。

父は癌の宣告受けた時点で余命3か月と言われています。僕の一番の願いは「父に一日でも長生きをしてほしいこと」です。

保険に入り2年以内に父が亡くなり、「節税できたと喜ぶ自分は見たくありません」そう思い、保険の加入は見送りました。
 

利害関係のない第三者による相談(できれば有料)が大切な訳


よく無料相談がありますが、なぜ無料なのか聞いてみることです。初回限定であればそこの会社の敷居を低くすることでPR部分かもしれません。毎回無料となるとその会社が「何で飯を食っているのか」確認する必要があります。

銀行であれば「借金」が飯の種です。
保険会社であれば「保険の加入手数料」です。
ハウスメーカーであれば建物の受注です。

一般論として借金をし、アパートを建てることで相続税対策になることは確かにあります。但し借金=相続税対策ではありません。よく借金だけつくれば相続税の債務が増えると考えている方がいますが、借金を使わなければ預金が増えるだけです。アパートという貸家を作ることで預金という資産が圧縮(相続税評価で下る)できるわけです。

アパートを建てる場合は将来の収支のリスク等があります。相談者固有の資産、事情を考慮した提案が必要です。

つまり相談される先の「飯の種」の部分のアドバイスは差し引いて考えないとまずいのです。ぜひその部分を第三者の有料(相談者からのみお金をいただくため相談者の利益を考える)で相性の合う方を見つけられることを願います。(執筆者:橋本 玄也)