このほど、黒田バズーカ第三弾として撃たれた「マイナス金利」導入。
我々一般人が預金をして手数料を徴収されるということではありませんが、金融機関が預入をすればマイナス金利がつくということで、それならば「貸し出しにまわそう」という狙いですが、そうはうまくいくでしょうか?
そもそも、貸出は需要があってこそ。金融機関側は貸出をしたくても借りてくれる相手がいない。となれば、方法としては需要を喚起するほうが有効。
ただ、企業側は「間に合ってます」ということで、物価上昇2%達成のために、あらゆる手段を尽くすとしたもののなかなか難しいのではと推測されます。
確かに導入直後、相場は盛り上がっていますが、持続性については大いに疑問。
もともと物価を上げて、企業収益を上げて、賃金が上がり、需要が喚起されると、民間側からのGDP600兆円達成をゴールとしています。
ならばいっそのこと賃金を補助金などでサポートして2%増を目指し、需要を喚起するほうが有効ではと、プロの中ではそのようなことをおっしゃる方もおられますが、民間活力を喚起するにはたしかに有効ですよね。
物価が上がるというと、何となく財布のひもを示してしまいたくなりますが、賃金が上がるとなれば、消費は刺激されます。
問題は「どうやって」ですが。補助金をそんなところに使うほど日本の財政は豊かではありませんから。
と、そんなこんなで、日本の相場のベクトルが本当に上向きになるほは難しそうですね。(執筆者:柴沼 直美)