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日銀 ETF買い入れ6兆円に拡大 需給分析から見る投資戦略

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日銀 ETF買い入れ6兆円に拡大 需給分析から見る投資戦略

皆さんは何を基準に投資判断しますか。

「とりあえず流行の業種だから買ってみる」
「今後成長が期待出来そうな分野だから買ってみる」

理由は様々だと思います。

投資家にとって需給分析は必要不可欠


しかし個別材料だけ見て勝てる程現状の相場は甘くはありません。マーケットの需給環境の把握は必須です。

短期メインの投資家ならまだしも、中長期スタンスの投資家にとって需給分析は必要不可欠です。

先日、日銀はETFの購入額を倍増し、年間6兆円買い入れることを発表しました。以後、主力株への注目度も徐々に高まってきています。

日銀マネーが流入する国内マーケット。今後はどのような投資戦略をとるべきなのでしょうか。

日銀のETF購入で注目を浴びる主力株

ETFとは上場投資信託のことを指します。市場で自由に売買出来る投資信託のことですね。

基本的に日銀が購入するETFは日経平均連動型とTOPIX連動型。JPX400についても2014年暮れより購入を開始しています。

設備、人材投資の積極性にフォーカスした、いわゆる「賃上げETF」も買入対象ですが、購入額、市場の盛り上がりを見てもマーケットインパクトはほとんどないでしょう。となると、やはり注目すべき銘柄は日経平均とTOPIX連動型

両指数への寄与度が高い銘柄は必然的に注目を集めます。日銀のETF購入額倍増が発表された7月29日以後、値がさ株が動意付いてきました。

実際に

・ ソフトバンク(9984)
・ ファストリ(9983)
・ ファナック(6954)

等が物色の対象に。日銀マネーの市場流入時は、主力株に注目する。これはひとつのセオリーですね。

主力株投資には需給状況把握が必須

日銀のETF買入時には主力株が物色対象になりやすいことはご理解頂けたかと思います。

では、どのように主力株投資の確実性を高めていけば良いのでしょうか。ポイントは、投資部門別売買動向にあります。結論から言うと、海外勢が買い越している時は買いです。

過去の日経平均株価の動向を見ると、海外勢が買い越している時は上昇し、個人が買い越している時は下落する傾向にあります

海外の投資家の動向をみる


海外勢は個人投資家が怖くて買えないような下値で買いを入れてきます。海外勢のフローが増加すれば日経平均は上昇します。もちろん、株価上昇後に海外勢は利食いの売りを出してきます。

実は、この海外勢が売りを仕掛けるタイミングは個人が安心感を持って買いを入れてくるタイミングとイコールなのです。日本のマーケットシェアの6割以上は外国人投資家が占めています。その海外勢にまとまった売りを出されてしまえば、個人が買い受けることは不可能です。

7月2週から3週にかけての流れ

7月2週から3週にかけてはその流れが顕著に現れていると言えるでしょう。第2週は海外勢が約3,600億円買い越しました(東証一部市場)。一方で、個人は約5,000億円の売り越し。その間、日経平均株価は前週比で1,390円の上昇を記録しました。

株価が上昇したことの安心感により、個人は翌週慌てて約400億円を買い越します。

しかし、そこで待っているのが容赦ない海外勢の利食い売り。結局、投資部門別売買動向の分析を行わなければ、個人はほとんど恩恵を受けられないのです。

海外フローの減少を背景にここもと冴えなかった日経平均株価

しかし、海外勢の売りも8月第1週でピークアウトした感があります。

個人的には、今回のETF買入額倍増の発表を受け、海外フローの「東証一部市場回帰」が進む可能性が高いと想定しています。

日本が誇る国際優良銘柄を中長期で持つにはいいタイミングかも知れませんね。(執筆者:徳田 陽太)

《徳田 陽太》
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徳田 陽太

徳田 陽太

立命館大学卒業後、大和証券株式会社に入社。法人・個人営業に従事し、5年間で4年連続4度社長賞を受賞。退職後、Finanzaを設立し独立。FP業務や金融ライティング業務に従事。また、近年では企業向けのコピーライティングを行い、企業のブランディングにも参画。米国への留学経験があり、海外スタートアップ事情にも精通。 <保有資格>:証券外務員一種、AFP 寄稿者にメッセージを送る

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