その優待、本当に必要ですか? 高利回り「株主優待銘柄」を狙うポイントと対処法

上場企業の約3分の1の企業で株主優待が実施されており、優待を狙った「株主優待投資」がより身近になってきたようです。

株主優待投資を行うときに狙いたいのは、やはり高利回り優待銘柄です。株主優待として還元される商品が投資金の何割に相当するかで計られる株主優待利回りですが、利回りが高いほどお得感が強いのは確かです。

しかし、高利回りならどの銘柄でも良いというわけではなく、対象となる高利回り優待銘柄を狙うべき大切なポイントがあります。そのポイントとは? 以下、詳しく見ていきます。

高利回り株主優待銘柄を狙うたった一つのポイントと対処法

ある株主優待銘柄の配当利回りと優待利回りがこんな数値だったらどう思いますか?

・ 某銘柄(証券コード○○○○)
・ 配当利回り:0.93%
・ 優待利回り:8.23%
・ 総利回り(配当利回り+優待利回り):9.16%

一般的に、総利回りが4%を超える銘柄が「高利回り銘柄」と言われていますから、総利回りが9%を超えれば「これは欲しい!」って思いますよね。

ただし、この優待銘柄を買う前に考えたい大切なポイント、それは「株主優待が自分にとって必要なものか?」という点です。

いくら高利回りの優待銘柄でも株主優待が全く必要のないものであれば、お得感が失せるどころか実質的な投資利回りが低下する原因にもなり兼ねないのです

株主優待が自分にとって必要なものか

例えば、1,000円分のQUOカードが貰える株主優待銘柄があり、優待利回りは4%オーバーです。

「QUOカードで1,000円分好きなものを買えるし、高利回り銘柄だからぜひ買いたい!」と考えるかもしれません。しかし、QUOカードが利用できる場所のほとんどはコンビニか書店です。コンビニにあまり行かない人、本を買う予定のない人にとっては実はあまりお得ではないのです

先日5,000円分のクオカードが使いきれず、前から欲しかった竹鶴(ウィスキー)をコンビニで購入しました。値段は約2,300円ほどだったと記憶しています。

しかし、最寄りのリカーショップで買うと約2,000円で買えるだけでなく、クレジットカードも利用可能です。現時点での最高還元率カード「リクルートカードプラス」で購入すれば、2%分のポイント、40ポイントが獲得できます。

つまり、

コンビニでQUOカードで購入:2,300円(ポイント還元なし)
リカーショップでクレジットカードで購入:2,000円(+40ポイント還元)

約340円もの差が出てしまう計算です。高利回り銘柄でQUOカードをゲットしても340円ものマイナスでは、実質的な優待利回りが高いとは言い難いかと。節約にも力を入れたい奥様にとっては許せない “340円” でしょう。

簡単にまとめると、高利回り優待銘柄を狙うのは王道ですが、優待商品が使えなければお得感は半減してしまうのです。

必要がなくなってしまったものは転売するという対策法

高利回り優待銘柄を購入し実際に優待商品が届くまで、いつ銘柄を買うかによって期間は変動しますが、最低でも3か月はかかります

優待商品が届くまでに状況が変化し、届いたころにはその優待商品が必要なくなってしまった…ということが時々あるんですよね。

電気店で使える優待券を狙ったけど、買う予定の電気製品をすでに購入してしまったなどなど。筆者もそれで失敗したことがあります。

そんなときは、転売しましょう。オークションで売れるなら売って、現金化するという対策法があります。優待商品によっては人気度が高く、結構高値で売れるんです。

しかし、額面通りで売れることはほとんどないので、株を購入した時点よりも利回り数値が大きくダウンすることは免れません。無価値になるよりまだまし。こんな程度で良ければ転売で現金化が “お得” です。

ベスト電器(8175)を一例に考えてみる

優待銘柄として人気の一銘柄ベスト電器(8175)を一例に、高利回り優待銘柄の買い方を見てみます。

実は先に挙げた「某銘柄」はベスト電器のものでした。

・ ベスト電器(8175)
・ 配当利回り:0.93%
・ 優待利回り:8.23%
・ 総利回り(配当利回り+優待利回り):9.16%
※優待利回りは5万円の商品を買った場合を想定
(2016年8月29日終値に基づく)

ベスト電器の優待商品は、100株以上の保有者に5,000円分(500円券×10枚)の買い物優待券贈呈、というものです。

しかし、無条件で利用できるわけではなく、「1回のお買い物で5,000円以上の購入、かつ5,000円ごとに500円券1枚利用可」という条件付きです。

つまり、500円券10枚を使い切るためには税抜きで5万円以上の製品を買う必要があります。もちろん、ベスト電器で。つまり重要ポイントは…

「ベスト電器で5万円以上の買い物をする予定があるか」

…この点です。このニーズを満たさないなら、ベスト電器株主優待の価値は半減してしまいます。買い物予定がないならベスト電器株は買わない。この選択が「ベスト」な選択でしょう。

手間をかけても良いならオークションで転売を

ここまで話しておいてなんなんですが、ベスト電器の株主優待券はオークションにて比較的高値で転売することができます。手間をかけても良いならオークションで転売するという方法もありです。

ベスト電器優待券はオークションでいくらくらいで売れるのでしょうか? オークファンをのぞいてみました。


≪画像元:http://aucfan.co.jp/≫

検索すると、500券10枚が平均1,244円で売られていました。仮に1,244円で転売できたとすると優待利回りは、

(1,244円÷1万700円)×100=11.62%

優待利回りは11%オーバーになります。5万円分の買い物をして優待券を使い切れば、優待利回りは8.23%の計算でしたが、転売が成功すれば利回りは11.62%に。最初からオークションで売る目的でベスト電器株主優待を狙うほうが高利回りなんですよね。

ただし、株購入⇒オークションで転売という手間がかかるので利回り数値だけでは測れない面倒さもあります。オークション転売がベストな選択とは言い切れません。

高利回り株主優待銘柄を狙うポイントと対処法 まとめ

高利回り優待銘柄を買う前に考えるべき重要ポイントは、株主優待が自分にとって必要なものか? という点です。

場合によってはオークションで転売することも可能ですが、株主優待投資という観点から見ると、株主優待が確実に必要なものなら買い、そうでないなら買わないのが株主優待投資の王道と言えそうです。

それでは、また。(執筆者:堀 聖人)

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この記事を書いた人

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「お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう」ことをライフテーマとするアラフォー。銀行にお金を預けるだけでは時間とお金を活かしきれていないと悟り、お金がお金を生む仕組みを独学で学ぶ。投資歴は株式投資8年、FX3年。開設済み証券口座は5口座、FX口座は10口座以上。株式投資、FX投資、クレジットカードをメインに鋭い視点からなるコラム執筆中。日経ヴェリタスなどでもコメント。
<保有資格>:第二種証券外務員資格
<メディア掲載>:日経ヴェリタス 2015年11月15日号、 株完全ガイド(晋遊舎)
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