「円の特性」について考えてみよう

こんにちは! 国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。

私たちが日ごろ使っている日本円ですが、「円」の為替レートは、米国大統領選挙、英国のEU離脱など、その時々の出来事の影響を受けながら、上下動を繰り返しています

一般的に、「安全通貨」と言われている「円」ではありますが、今回は、私たちの自国通貨である「円の特性」について考えてみたいと思います。

「円」の過去の為替動向

まずは、過去の「円ドルの為替レート」を、振り返ってみましょう。

2005年から2007年にかけて…

私が個人的に、非常に印象に残っている為替相場は、2005年から2007年にかけてです。この当時は、110円~125円程度のレンジ相場が、2年以上も続きました。

当時は、円ドルの為替レートがほとんど動かなかったため、円で資金調達をして、外貨で運用をするという「円キャリートレード」という手法が盛んに行われていました

2007年8月

第一の「円高」への転機となったのが、2007年8月の「サブプライム問題」が表面化した時期です。

2007年8月の円ドルの為替レートの始値は118円でした。それが「最大7円」円高の111円台まで進み、8月末の終値は115円台で引けています。

たった1か月で、ブレ幅7円、引けで3円という大幅な「円高」となったわけです。

2008年9月15日

第二の転機が2008年9月15日に起こった「リーマン・ショック」でした。

2008年10月の円ドルレートの始値は106円、10月の最安値は90円となり、1か月で何と16円もブレ幅がありました。終値は98円ですから1か月で8円の円高になったことになります。

その結果…

アメリカの景気低迷による「ドル安政策」に対し、ほとんど無策だった日本円は、ずるずると円高が進み、デフレ経済とも相まって、4年以上も1米ドル=100円以下という水準で推移しました。

2012年12月

始値82円 終値86円 価格差4円

2013年1月

始値86円 終値91円 価格差5円

当時は大きく為替変動がありました。

この数年における1月の平均為替レート(対ドル)

2011年1月  82.66円
2012年1月  76.98円
2013年1月  89.24円
2014年1月 102.58円
2015年1月 118.33円
2016年1月 118.34円


このように観ると、第2次安倍内閣が発足した2012年12月以降、「円安」方向に向かったことがわかります。

全く無策で放置されてきた為替相場をアベノミクスの号令の下、「円安株高」に導いたことは一定の評価ができるのではないかと思います。

2016年

今年に入ってからは期待していたアメリカの金利引き上げが見送られてきたこともあり、現在は100円から106円といったところで推移しているのが現状です。

次回は「国際通貨」の観点から、「円」を観ていきたいと思います。(執筆者:荒川 雄一)