マーケットが最も嫌うことは「不透明感」。

市場関係者の中ではよく言われた話です。実際に、11月8日の米大統領選を受け、同日の株価は大暴落。今年6月のブレグジット以来の下げ幅となりました。しかし、翌日の株式市場は一転して大幅反発。

トランプが大統領就任後の勝利演説で、融和的な姿勢を示したことが好感されました。つまり、トランプの演説を受け、先行き「不透明感」が払拭された訳です。

今号では、トランプの打ち出す経済政策、そして、それが市場に与える影響にフォーカスして話を進めたいと思います


≪画像元:http://news.yahoo.co.jp/feature/374≫

相場は常に好材料と悪材料の綱引き トランプの政策は悪材料を払拭すると想定

相場は常に、好材料と悪材料の綱引きで動きます。利益と損は表裏一体。良いこともあれば、必ず悪いこともあります。今回トランプが打ち出している政策は法人減税と財政政策が目玉

これらがトランプの経済政策における好材料です。実際に、勝利演説後のマーケットではGM、フォード等の主力株が上昇。また、キャタピラー等の建機メーカーや銀行株等、財政政策で恩恵を受ける銘柄が買われました。

一方で、悪材料があることも事実。それが、財政悪化と長期金利の上昇です。大幅な法人減税による税収減と、財政出動による長期金利の上昇は避けられないでしょう

しかし、個人的には米国の株価指数は今後も上昇を続けると想定。好材料と悪材料を比べた時に、好材料のインパクトの方が大きいと想定します。

米国のファンダメンタルズは引き続き良好。雇用情勢、企業業績は共に悪くありません。米国株に対するスタンスは、今後も強気で問題ないでしょう。

為替は円安ドル高進展を想定 日経平均も上昇する可能性が高い

大統領就任演説後のマーケットを見ると、安全資産売りのリスク資産買いの様相。9日のマーケットでは円売りが進展。金も反落し、安全資産が売られる展開になりました。

これは、市場がトランプ大統領を好感していることの表れです。なぜなら、安全資産が売られているからです。この上昇は単なる「リバウンド的」な上昇とは異なります。

安全資産が売られ、リスク資産が買われる現状は、リスク選好のシグナルと言えるでしょう。また、ドル円に関しては、長期金利の上昇からくるドル高要因も想定されます。

よって、ドル円には、リスク選好による円売り、長期金利上昇によるドル買い、二つのドル高要因があると言えます日経平均も円安、リスク選好による株式市場への資金流入を受け、上昇する可能性が高いと想定します

ブレグジットのプロセス、欧州の情勢には要注意

上述したように、トランプの経済政策は日米共に好感する可能性が高い。しかし、今後のマーケットがリスクを内包していることも事実です。

みなさんの記憶にも新しいブレグジット(イギリスのEU離脱)やドイツ銀行の不良債権問題も根が深い。また、12月に控えるイタリアの憲法改正国民投票の動向にも注意して行く必要があります

結果次第では、EU離脱が現実味を帯びてくるでしょう。12月に波乱の展開を迎えそうな際には、ポジション調整も視野に入れた方が良さそうです。基本スタンスは強気で、しかし、万が一の事態になった時の逃げ足は早く

この点意識しながらマーケットと対峙しましょう。(執筆者:徳田 陽太)

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